「昨日 塾から帰って来たのが10時過ぎでさあ
学校の宿題なんてやってる暇ないよ」
阿倍進吾は友達の愚痴を言っている
幸太と同じクラスメートだ
幸太のクラスいや学年の6割は塾やら習い事をしている
ほとんどは親の強制だ。
進んで勉強したいと思う子はほんの一部しかいない。
勉強を進んでやっている子達は将来の夢、親に褒められたい、仲間外れにされたくはない
といった感じだ。夢を持って勉強をやっている子達は、将来の様々な試験に備えて、勉強をしている。
親に褒められたい、仲間外れになりたくない子達は、大人社会と似た環境にある
どれも達成感はある分挫折も味わう。
そんな子達はその挫折から中々立ち直れないでそのまま大人になるパターンもある。
阿倍進吾は親に強制に塾に行かされたパターンだ。
でもだからと言って飛躍的に学力が上がるわけでもなく
クラスの真ん中ぐらいの成績をキープしている。
進吾本人も塾で真剣に勉強してるかと思えばそうではない
今日のTV番組はなんだろ?友達と遊んでるゲームの進みぐあいが気になったり
真剣に勉強に励む時は、何かご褒美を買ってもらう時しかない。
でもそんな時の進吾の集中力は桁外れている。
前にクラスの学力テストで、もし10位以内にはいれば
以前から進吾が欲しがっていたRPGゲームを買ってあげると親が言ったのをきっかけに
進吾は勉強に集中した。
その結果学力テストは見事6位にはいったのだ。
普段なら27位~30位ぐらいなのだが
なにかきっかけがあればそれだけの結果を出せる。
「幸太はいいよなぁ~塾行かなくていいんだからよぉ」
進吾の口癖である
「辞めちゃえばいいじゃん行くの どうせ大人になっても役には立たないしょ?」
「まあな でもさ母さん怖ええもん もし行くの辞めたら」
進吾は笑いながら言った。
「なんかさあ 最近学校で何するんだろ?って疑問を感じるんだよね。
お父さんなんて学校で習った事で役に立った事が無い!って言うし」
「あっ 俺の兄貴も言ってた」 進吾も同意して言っている。
「それは教育義務なんだからしょうがないでしょ!」
突然 脇から怒鳴って入ってきた。
葉山鏡子だ。
おせっかいが大好きな女子だと幸太、進吾は愚痴っている。
「それだって、大人が決めた事だろ?」 進吾は鏡子に突っかかっていった。
「だから しょうがないじゃない! 大人が決めたんだから それに従っていればいいのよ。
学校で色々学ばなきゃどこで学ぶのよ!?」
「ばーかぁ 今はPCとかで色々知ったりできるんだよ!それに、いらない事まで
覚える必要はねえだろ!」 進吾は少し強い口調で述べた。
「でもさ… そーいった事決めたのって、大人ってより人間でしょ?」
幸太は一人事のように言った。
「当たり前じゃない 人が色々法律とか決めなければ誰が決めんのよ」
鏡子は幸太の発言に少し失笑していた。
「だったらさ 僕らが法律とか決めてもいいんだろ?」
「はぁ?」 進吾 鏡子は面を食らった。
「結局はさ 人が認めればいいんだろ?なんでもさ 総理大臣とか関係無く
みんなが認めれば子供が国を動かしてもいいって事だろ?」
「何いってるの? そんなの無理に決まってるじゃん! 第一どうやってそんな事やるのよ?!
幸太の言ってる事ってテロと同じよ?」
「そうかな? 僕はただ地球の為に考えてるだけなのに 人なんかよりも…
人が勝手に自然を壊したり動物を追いやったりしてるのはいい事なのかな…?」
幸太の中の何かが動きだした
進吾、鏡子は幸太の言っている事に理解を苦しんだ。