ごく最近好きになった歌手に麻衣さんという人がいます。

久石譲さんのお嬢さんというところから入ったのですが、アルバムを取り寄せてみたら、なんと素晴らしい透明感のあるお声。すっかり虜になりました。


でも、昨日、麻衣さんがシンデレラの日本語版の作詞をしていると知って大ショックを受けました。


シンデレラといえば、わたしにとってとても思い入れの深い映画です。


子供のころに、夜中にテレビで放送しているのをそっと垣間見て、その作画の美しさに我を忘れるほど夢中になりました。


高校生になり、やっとちゃんと観ることができて、その日本語訳の主題歌を歌える喜びに浸りました。


母になってからは、毎晩子守唄がわりに歌って聞かせたものでした。


シンデレラの主題歌は、わたしの人生において本当に大きな位置を占めていたのです。


当時は、訳詞や作詞というものは、たとえば  なかにし礼さんのようなプロの方しかされていませんでした。


たとえばアニメ「宝島」のオープニングの、「さあいこう、夢に見た島へと- 」で始まる歌は岩谷時子さんという作詞家がされていましたし、


天才てれび君の番組中の洋楽は、洋楽と英語に造詣の深いシンガー・ソングライターのタケカワユキヒデさんが、内容を損なうことなく易しい言葉で本当にうまく訳されていました。


もし、シンデレラの主題歌の歌詞が新しく作られるとしたら、きちんとした作詞家のかたに作っていただきたかったのです。


麻衣さんがその大役を担う理由とは?

久石譲さんのお嬢さんだから?

その新しい主題歌を歌うのが義理の弟さんの城田優さんだから??


わたしは混乱しました。

この感情はなんでしょうか。

嫉妬?

怒り?

不満?

なんにせよ、大好きになった麻衣さんだからこそやってほしくなかったのです。


でもこんなくだらないことで動揺している自分も本当に嫌です。


アイドルも普通に作詞をするこの頃ですが、言葉というものはとても大切なものだから、本物の作詞をできる人が作る歌をできれば聞いていたいと、ぐだぐだと考えてしまっています。


子供のわたしを夢中にさせたアニメのシンデレラ