人生は時たまに、
目に見えない莫大な力によって動かされていると感じる。


諸行無常の響きなりけり人生において、
ぐいっと何かに、手を引かれる瞬間があるのだ。




運命の相手だと信じて止まなかった元夫は、
白馬に乗った王子様から、心底信頼できる親友に変わった。


どうせ本気で好きになることはなかろうと、高を括っていた恋人のことを、気が付けば四六時中考えている。






私の中に良心など存在しないと半ば諦めていたが、初めて良心の呵責を感じた。

これ以上、愛おしい人が悲しむようなことをするなと、良心が私に語りかけてくるのだ。



この話をしたとき、元夫は心底驚き、関心した目でこちらを眺めていた。
彼は二度三度と、私に裏切られてきたからだ。




この7ヶ月半の、希死念慮の入り混じった絶望的な苦しみは、
きっと私にとって必要な経験だったのだろう。




まだ元夫を傷付けた禊は終わってはいないだろうが、
執行猶予くらいは付いているはずだ。

もう好きなように生きても、天も文句は言わないだろう。







ただ、運命の持つ力があまりにも莫大でも、
それに全て身を委ねる気は毛頭ない。




私は愛に生き、愛に生かされる人間だ。
欲しい愛は自ら選択する。






欲しい人を、己の運命の人にしてやる。









運命よそこをどけ、俺が通る。