フランスの諺に、
選んだ孤独は良い孤独、というものがあるらしい。





この間、読書好きの知人に、
最近本は読んでないの?と訊かれ、
いや、そんな余裕なくて、と答えると、
よかった、あなたはいま孤独ではないのね。
という返答が返ってきた。





私は孤独を選択せず、深夜に恋人と手繋ぎ部屋着でコンビニに行く幸せを選んだ。
それって臆病なのか。

孤独が怖かったから深夜のコンビニを選んだのか。



きっとそうでもない。


深夜のコンビニは至福の瞬間でも、翌朝にはそんな幸福も二日酔いの消滅と共になくなり、わたしはまた現実に戻る。

現実では、血の巡った自身の人生がどっしりと待ち構えている。



どこにいても、何人に好かれようと私は孤独なのである。
自身を守れる者は私しかいない。



別にいまの人生を悲観している訳ではない。
期待しているのだ。



飛び立つその瞬間を、羽をじっと閉じて息を殺して待っている。



ただ、離婚してあまりにも身軽になった私の背中には、天使のような羽が透けて見えるのだろう。


かわいらしい羽を生やした自由奔放な天使を、世間は放っておかない。






人生、二人目の白馬に乗った王子様は果たしてどこにいるのか。


恋愛ごっこを繰り返す毎日は、まるで自傷行為と変わらないのではないか。



しかし近い未来、もし運命の人と出逢えたら、二度目の、リハーサル済みの再飛行である。



その時は大きく羽を広げ、際限なく美しい飛行にしよう。


死が二人を分かつまで、
病めるときも健やかなるときも、
富めるときも貧しきときも、
私は王子様を愛し続けると決めている。






多分ね。