書評「キャスターという仕事」国谷裕子著 | 仮面ノート

書評「キャスターという仕事」国谷裕子著

 いまジャーナリズムの世界でここまで言葉の力にこだわっている人はいないのではないか?
著者は言葉の力を信じ、それだけを武器に20年以上、放送の第一線で戦い続けたきた。
こういう人が今のテレビ界にいたのか、と驚いてしまうところに、現在のテレビジャーナリズムの危機がある。
著者が舞台してきた番組はなくなくなった。
これは我々が考えている以上に重大なことなのかもしれない。

そう難しく考えず、テレビの番組の制作過程を知るだけでも中身の濃い一冊である。