初めて泌尿器科の医者と会った日に、その医者がオンコロジスト(腫瘍科医)へ直接電話連絡してくれて、オンコロジストと会う日程をアレンジしてくれた。4日後の火曜日。これがオンコロジストと会える直近の日のようだ。ただしサウスケンジントンのロイヤルマースデンまで出向かないといけないらしい。
イギリスの7月は一年で一番良い季節。でもこの年はそんな良いお天気のなかでも自分の心と身体には重い雲がのしかかっているようだった。
ロイヤルマースデンは癌の専門病院。知識としては知っていたが、まさか自分がこの病院に来るとは夢にも思っていなかった。健康だけが取り柄で、癌の家系でも無い。夢にも思ってなかったのが、今日は全てが夢の中のよう…
マースデンはNHSの病院だけど、今から行くのはプライベート患者の受付。迷っていると直ぐに誰かが「大丈夫?どこへ行くの?」と声を掛けてくれる。おかげで建物の奥(?)にあるプライベート患者の受付にたどり着けた。書類にサインをして、さらに奥にある待ち合い室に通された。「ドクターは到着が少し遅れてしまうそうなので、奥のソファに座って待っていて下さい。」ここまで来る間の賑やかさとうって変わって、ここは誰もいなくて静か。癌関係のブックレットが沢山置いてあった。いくつかのブックレットをピックアップして目を通す。
だいぶ待った後、バタバタと人が入って来た。派手な花柄のドレスを来た女の人と若いアジアン系のお兄さん、制服を着た看護婦さんの3人。
「あぁ、遅れてごめんなさいね。さぁこっちの部屋に入って、入って。」狭い部屋に3人と私と旦那さんの5人が入る。花柄ドレスがオンコロジストのようだ。先生はデスクの椅子に座る。私と旦那さんにその向かいの椅子に座るように促して、アジアン系のお兄さんは診察台の上に座って手を脚の下に入れて足はぶらぶら状態。看護婦さんは座る場所がないので、診察台の横に立ったままだ。
「今日は午前中に地方でミーティングがあったから、あなたに会いに急いで帰って来たけど、車が渋滞しちゃったわ。遅れてごめんなさい。」
「さてクリスから話を聞いたのと、ウルトラサウンドとCTスキャンの結果を病院から共有してもらったわ。前にベンと電話で話たでしょ。」と言って後ろで足をぶらぶらさせているお兄さんを見る。(あぁこの人が会社に電話をくれて話をした人か)
「ここにいるみんながあなたのチームになるのよ。今日は今後どうするか決めなきゃね。」
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Urologist = 泌尿器科の医師
Oncologist = 腫瘍科の医師