もうすぐ1年が経とうとしています。A&Eでウルトラサウンドのスキャンの予約が取れて、この日11時に旦那さんに車で病院に連れてきてもらいました。この頃の自分は何か不安もあったし、会社では組織替えがあって新しい仕事に慣れていなくて、毎日どっぷりと疲れていました。更にこの頃から体重が日増しに下がっていって、なにかの病気を自覚せずにはいられない状態でした。
スキャンの待合室には数人が待っていました。
確かそれほど待たずに名前を呼ばれたと思います。
診療室に看護師さんがひとりとモニターの前に女の先生が座っていて、お腹にジェルを塗るからちょっと冷たく感じるけど我慢してね、と言われました。
お腹の服をたくし上げると、看護師さんが、まぁお腹ペッタンコで羨ましいわ〜、なんてその場が和む会話をしてくれたのを思い出します。
そしてスキャンをお腹に滑らしながらモニターを確認していた途中で、ゆっくり動いていた装置が止まりました。
「Kidney. Something is in your kidney.」
またスキャンの装置が動き出し、今度は小さな動きで少し押す感じで丹念にそこを観察しながら…
「緊急でCTスキャンを撮るように手配するわ。」
薄暗い部屋の中でこの先生の言葉だけが聞こえました。