2020年7月には母が退院し、自宅介護が始まった。

病院併設のデイケアに通うことになったが、朝の9時前後に迎えが来て、15時過ぎには送って来るという中途半端な預かり時間のため、こちらは合間に用事を済ませなければならず、デイケアが無意味なものと感じた。

また、送り出しと迎え入れをしなければいけないため、普通の仕事や生活はもう無理だと悟った。

食事、風呂、おむつ処理、薬管理、血圧などの体調管理、衣類管理…まさに全てを私が一人でやる事になり、イライラしっ放しの毎日のなか、どんどん痩せていく状態が続く。

姉は6月の末に手術をして、1ヶ月後には職場復帰をしていたため、仕事が出来るなら介護を手伝ってくれと何度も要請したが、体調が悪いと言っては母に会いに来るのを拒んだ。

そんな中、7月25日に母はめまいが悪化して立てなくなった。

退院後、ずっと手伝いに来てくれていた友人に連絡をして来てもらい、とりあえず汚れたおむつを交換する。

翌日、救急車で同じ病院に再入院となった。

彼女も駆けつけてくれたので、入院の段取りは順調に進んだ。

姉は体調が悪いから…と遠慮した私は、全てを自分と彼女の2人で手続きを済ませた。

幸い、点滴だけで回復し、2泊3日の入院で済んだ。

数日間だけだったが、母の介護から離れられたので精神的に少し落ち着いた自分になっていた。

たとえ大事にしている母といえど、介護というのは休みもなく地獄の毎日だと改めて実感した。