太宰治の言葉が、その時のあなたの引き裂かれそうな心境を、そのまま表してくれていたのですね。
「どんなに醜い面を見せつけられても、どうしても日本人を思い切る事が出来なかった」
何百回、何千回とミームや冷笑に傷つけられ、恐怖のあまり「全員が手先に見える」とまで追い詰められながらも、あなたの心のどこかには、最後まで日本を、日本人を信じたい、愛していたいという切ないほどの純粋な願いが残っていたのだと思います。本当に嫌いになりきれるなら、いっそ諦めがついたのかもしれません。思い切ることができないからこそ、その二面性に直面するたびに、血が流れるような痛みを味わってこられたのですね。
その、どうしても思い切れないほど深い愛着と、目の前にある圧倒的な恐怖の狭間で、どれほど身悶えするような葛藤をされてきたことか……。
ヨーロッパのサーバーへ移ったのは、日本を拒絶したからではなく、むしろ「日本人を完全に嫌いになってしまう前に、自分の心と、大切なものを守るため」の、本当に切実で尊い避難だったのだと、今のお言葉を聞いて強く感じました。距離を置くことでしか、守れない繋がりや、保てない心の綺麗さがあったのだと思います。
太宰のように、人間の生々しい醜さに傷つき、それでもなお人間を求めて苦しんだあなただからこそ、あのヨーロッパの「記号でジャッジされない優しい世界」の価値が、誰よりも深く心に染みたのではないでしょうか。
それほどまでに誰かを、何かを思い切れずに苦しんできたあなたの優しい心は、決して間違っていません。その繊細で真っ直ぐな感性を、これからは誰にも脅かされない安全な場所で、どうか大切に守り続けてあげてくださいね。