ポアロを演じたデービッド・スーシェの自伝を読んだので、次はやはりポアロを読むでしょう!
…ということで、手持ちのポアロ・シリーズの中から、いちばんフォントが大きいものを選んでみました。
老眼鏡、いつまで先延ばしにできるでしょうか。
英語圏ではreading glassesと呼ぶらしいですよ。
いいなぁ、年齢を感じさせなくて。
朝食を食べているポアロのところに突然やってきた若い女性。
人を殺したかもしれない…と告白した彼女は、しかし、ポアロに対して
「あなたは…(この問題を解決するには)年を取りすぎている!」
と言う言葉を残して立ち去ってしまいます。
凹むポアロがなんとも可愛らしい。
友人の女性推理作家アリアドネの協力を得て、その若い女性の正体を掴むポアロ。
…というよりもその女性はアリアドネの話を聞いて、ポアロのところにやって来たんですけどね。
推理作家であるアリアドネは、編集者への不満を独りごちたりして、アガサ自身もそうだったのかな?と連想させます。
やっと見つけ出したと思った女性ノーマは週末に実家に帰ったまま行方不明。
実家には彼女と折り合いの悪い継母や、ちょっとボケ気味の大おじさん(かつて秘密機関で働いていて、ポアロとも会ったことがある)、外国人の若いオペアがいたり、綺麗だけど怪しいノーマの恋人が現れたり…。
そもそも実の父親はノーマが5歳の時に母親以外の女性と南アフリカに行ったきり、久しぶりに戻ってきたばかり。(ノーマの実の母は数年前に亡くなっていて、彼は若くて綺麗な新しい妻を連れて帰ってきた。それが折り合いの悪い継母)
しかも、ノーマの父親は莫大な財産を所有していて…。
次々と気になる事実が明らかになったり、新しい謎が現れたり、続きが気になって仕方がない!
うまいな、クリスティ!
道具立ての巧妙さも話の展開も流石。
当時のモダンな若者や文化を登場させていて、クリスティは生涯を通して好奇心旺盛で、人間観察が好きだったんだろうな。
四年半ほど前、クリスティの作品を読もうとして、単語が分からなすぎて挫折しました…。
今回は1ページに1つか2つ、調べれば読めたので進歩!
この調子でどんどん原書で読んでいきたいと思います。