私たちが体を持つことで生まれたエゴは、
常に自分の存在意義とその価値、
それを証明する何かを外界に求めています。
エゴは、
自分がこの世界に存在している理由を知らず、
想像することもできないため、
常に自分の環境、体験、他者の態度などから、
それを推し量ろうとしています。
他者から自分に向けられた愛情を感じる
ことで自分の価値を信じられる人もいます。
また、他人から賞賛を受けたときや、
自分の影響力を感じたとき、
誰かに必要とされていると感じたときに
初めて自分の価値を信じられる人もいます。
反対に、他者からの愛情を感じられないとき
疎外感を感じたり、自尊心を失ったとき、
人は自分の価値を信じられなくなります。
私たちが最もつらいと感じるのは、
「自分には価値がない」
と信じたときでしょう。
本当は、私たちの
存在そのものに価値があるため
私たちが何をしても、
また、何もしなくても、
私たちの価値は変わりません。
そこに存在していることで、
すでに私たちの価値は証明されている
のにも関わらず、
エゴにはそれを理解することができないのです。
エゴが自分の存在そのものに
価値を感じることができないのは
エゴの奥底に潜んでいる劣等感が
原因となっています。
物質的なものや視点を基準に、
他者と自分を比較したときに、
劣等感はどうしても生まれます。
私たちの存在以外は幻のため、
それ以外のあらゆるものに、意味はありません。
にも関わらず、容姿、学歴、収入などで
自分の存在価値をはかっている人は
数多く存在します。
自分という人間が持っているように見える
「何か」に対して、誰かから与えられる評価は
たとえそれがどのようなものであっても
真実ではありません。
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