16.入院2日目:手術日(卵巣のう腫) | Peridot Green☆闘病記 ~独身・卵巣がんサバイバー~

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2010年に卵巣嚢腫、卵巣がんの手術、抗がん剤治療を受けました。
その後、腸閉塞、リンパ浮腫を発症。
最初の手術から10年経過しましたので、
当時の記録をもとに振り返り記しておきます。

※当時の記録をもとに記しています。

 

 

- 2010年9月 -

巨大卵巣腫瘍の開腹手術当日。

 

 

朝食がないので、点滴開始。

 

 

 

病室に、初めて見る男性医師が

勢いよく入って来た。

 

 

名乗らぬこの先生は誰?

 

 

エライ先生なのか??うーん

 

 

と、頭の中で疑問が渦巻く。

 

 

 

初対面さを気にする素振りも見せずに、

先生の言う通り、腕を差し出し、

手術用リストバンドと点滴をつけてもらう。

 

 

 

気難しい先生だったらどうしよう…

と、思いながらも、

 

 

「針が刺さってるんですか?」

と、聞いてみると、

 

 

「フニャフニャのだよ」

と答えてくれた。

 

 

一見、俳優の細川茂樹さんに似た

クールな感じの先生だったので、

「フニャフニャ」と言われて、

ちょっと心が和んだ。ニコニコ

 

(あとで、看護師さんに聞いてみたら、

研修医のM先生でした。)

 

 

 

 

 

 *・*・*

 

手術は午後から。

 

 

床を掃除してくれるおじさんと

「今日、手術なんですよ~」

なんて他愛もない話をして気を紛らわす。

 

 

 

15時過ぎ、

手術着に着替えて、部屋でスタンバイ。

 

 

16時近くに看護師さんが、

「もうすぐです!」と、伝えに来る。

 

 

それを聞いて、手術前に

トイレに行っておこうと思い、

部屋のトイレに入る。

 

 

すると、近づいてくる足音と共に、

私の名前を呼ぶA先生の声が聞こえた。

 

 

トイレのドアの向うから

「もうすぐだからねー」

と、元気よく声をかけられる。

 

 

私はトイレの中から控えめに

「ハイ」と返事をした。

 

 

 

 *・*・*

 

再び、看護師さんに呼ばれ、

手術室まで一緒に歩いていく。

 

 

エレベーターで手術室のある4階へ行くと、

フロアー全体の空気がヒンヤリしている。

 

 

緊張感が漂う…。

 

 

 

手術室の自動ドアが開き、

看護師さんと一緒に中に入っていく。

 

 

少し進むと、緑色の術衣を身にまとった

小柄な女性3人が

急にワーッと私に寄ってきた。

 

 

3人が順番に、サササッと名乗り、

パパパッと私の術衣、リストバンドなどを

確認する。

 

 

とても手際がよい。

 

 

 

 *・*・*

 

手術室に案内され、中に入ると、

部屋はかなり広く、ガラーンとしていた。

 

 

“これが手術室かぁ~ 目 

 

 

ドラマでしか見たことがない場所だ。

 

 

音譜

何かBGMが流れている。

 

 

A先生が現れ、

「CHEMISTRY」と言っていた。

 

 

 

部屋の中央には細い手術台があった。

 

 

意外と狭い。

 

 

 

手術台に上がって仰向けになる。

 

 

看護師さんたちが私をのぞき込む。

 

 

なんだかこれから調理される感じ。

 

 

 

仰向けになった目の前には

テレビでよく見る手術室の輪になったライトが

私を見下ろしている。

 

 

思わず、「こわ~いガーン」と言ったら、

同時にA先生がチラッと私の顔を覗き込んだ。

 

 

看護師さんが、

「先生がのぞき込むと怖いよねー」

と言った。

 

 

“あ、私が「怖い」と言ったのは

私を見下ろしているライトのことで、

A先生のことじゃないんだけど…。“キョロキョロ

 

 

そう思いながらA先生を目で追ったら、

部屋の隅へ行って屈伸運動を始めた。

 

 

 

そして、手術台の上で私は

指示されるがままに

横向きになり、背中を猫のように丸めて

痛み止めの注射をされる。

 

 

口に酸素マスクがつけられる。

 

 

「目をつぶって大きく深呼吸してー」

と言われ、

1~2回深呼吸…

(すると、意識がなくなる)

 

 

 

 *・*・*

 

次の瞬間、

「…終わりましたよ~!」

と、看護師さんの声で意識が戻る。

 

 

えっ?

さっき目をつぶったのに?!びっくり

 

 

もう手術が終わったの?!

 

 

一瞬にして時を越えた

不思議な感じ。キラキラ

 

 

 

 

 

 

手術時間は約1時間。

 

 

予定では2時間半だったが、

癒着がなかったので早く終わったようだ。

 

 

のどに管が入っていたらしく、

のどが痛くて、

なかなかしゃべることができない。

 

 

急に起こされて

目もすぐに開かない。

 

 

ベッドごと動いている。

 

 

いつの間にか手術台から

病棟用のベッドに移されている。

 

 

「○○さん、終わりましたよ!」

と、右の方から聞き覚えのある

A先生の声。

 

 

私は目を開けられず、

声の聞こえる方へ向かって

「(腫瘍)大きかったですか?」

と思わず聞いた。

 

 

「大きかった。6kgあったよ!」

と、A先生。

 

 

そして、いつの間にか

病室に戻っている。

 

 

 

意識はあるが、酸素マスクをし、

喉が痛いのでよくしゃべれない。

 

 

脚にはマッサージ機がついていて

身動きできない。

 

 

なんとも言えない嫌な感じ…。ぼけー汗

 

 

今が何時なのか分からない。

 

 

もう消灯時間なのか…。

 

 

頭が熱いので

アイスノンをして

ぐったりとしている。

 

 

さっき目を覚ましたばかりなのに

再び眠りにつく…。星空

 

 

 

 

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