どんよりした灰色の空の日が続いています。
椿の花がさいています。最初は山茶花かと思いましたが、椿です。
椿は冬から春にかけて咲く筈ですがもう咲いています。たしか、俳句では春の季語です。
赤いのが椿、白いのは山茶花です。
椿の花は、花びらが一枚ずつ散るのではなく、萼の部分から丸ごと『ポトン』と落ちます。その様子が、首が落ちる様子を連想させるので、縁起の悪い花とされています。
ですから、病人のお見舞いや、馬の世界では落馬を連想させるので椿は敬遠されていたり、武士はその首が落ちる様子に似ているのを理由に椿を嫌ったようです。
椿は万葉集の頃から知られ、茶花として好まれていますが、椿で印象的なのが何といっても黒澤映画の椿三十郎です。
真赤な椿の花の色と決闘で吹き出した血の色とが白黒の映画にもかかわらず「真赤な色」として、印象がいつまでも残っています。
