遺跡を買ったというと

学生も誰もが目が点になります。

 

反応が面白くて、からかってるような感じですが。

 

遺跡と一口に言っても

3種類あります

1)古代の遺物

2)中世期の遺物

3)近代の歴史的建造物

 

トルコの古い街だと、床下数メートル下は古代の遺物があります。

こういうものは、下の遺物を売り買いすることはありません。

 

地面の下のものは法律で自分のものではありません。

これは日本も同じです。

ここは古代の病院遺跡のアスクレピオンですが、近代に発掘されるまでは個人の畑でした。

20世紀初めころまで、アリベイ(アリさんのの意味)の畑と呼ばれていました。

今は国立の遺跡になっています。アリさんに畑の代金は支払われていないと思われます。

このタイプのものが地下にあると政府の物になってしまいます。

 

 

2)3)のものは、通常人が住んでいますので、オーナーがいます。

ここはタッシュハンという1000年くらい前からあるというハン(宿屋)です。

われらがカラドットカフェのオーナー、ベドリの奥さんの一族のものだそうです。

 

こちらも古い市場の跡で、ベデスタンというのですが、今は市のものになっています。

この柱の脚をみると1000年くらい前のものだと思われます。

 

このベデスタンもそうですが、古い遺物の壁を利用して沢山の家がへばりついているのです。

これらを取らないと遺跡保護が出来ないので、それらをいまようやく外しているところです。

 

3つめですが、これは近代の歴史的建造物と呼ばれるものです。

これは100年くらい前にタバコを集めていた倉庫です。

イズミル地方はタバコの産地で、日本たばこもイズミルに会社があります。

この建物以外にも、デポプロジェクトをしている建築士ホセたちが学生たちと修復している倉庫も同じようにタバコを集めていた倉庫です。

 

ここには朝鮮戦争の英雄のご主人と奥さんが家に改造して住んでいました。

お会いして中を見せてもらったときには高齢でしたが、その後亡くなられたとのことです。

 

このような歴史的建築物だということになると、こういうプレートがついたりします。

なくても、市役所にいって住所をいうと、どのエリアに属しているのかがわかります。

 

建築禁止、歴史的建造物、普通の家、などなど。

あとはユネスコの管理区域にあると、新しい建造物は作れないのです。

 

 

 

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