日本では吸い玉というカッピング療法
この夏のオリンピックでフェルプスの背中にカッピングの跡があり、カッピングに注目があつまりました。
先日来日したメフメット市長もトルコ伝統医療のカッピングを話していました。トルコでは家庭の中で伝承されてやっているのだそうです。街には看板もないですし親から子供へ伝えている民間療法なのでしょう。
もちろん古代ギリシャにも博物館の医療道具の展示物の中にカッピングのカップがありました。
カッピングの歴史はとても古くエデンの園にもあったのだという人もいます。確かに角でも可能ですし、ヒョウタンでも可能だし、土器やガラス器が作られるようになればもっと簡単になるでしょう。日本では中国のものとされていますが、ユーラシア大陸からアフリカにも広くあったということのようです。
韓国のこの医院では陶器製のものを使い、中に火であぶって使っていました。
陶器製でまるでお茶碗のようです。
背中に恐竜の鱗のように沢山くっつけて
遠赤外線ヒーターで温めて頂いて、とても気持ちよくて暫くウトウトしました。
この治療台は、ヒーターが下にもあってとても暖かいのです。明かりもオレンジ色で、空間が狭いので落ち着きます。病院のような寒々した感じもありません。副交感神経が優位になるようでリラックスできます。吸い加減も穏やかで現在のポンプで吸って紫にするほど吸うのとは違うようです。
カッピングは何に効果があるのでしょうか
カッピングですが、どういう目的で行い、どういう効果があるのでしょうか。
歴史が長い割りに文献がとても少ないのですが、2016年3月に台湾の研究グループが発表した慢性的な頸部と肩部の痛みの軽減についての論文がありました。カッピングを行うことで血流が改善して部分的に体温が上昇して(血流の改善)その部分の痛みが減少したという報告です。The Effectiveness of Cupping Therapy on Relieving Chronic Neck and Shoulder Pain: A Randomized Controlled Trial.
つまり、頭を支える首や肩の筋肉への血流の改善ができて、慢性痛の改善も期待できるということのようです。
何千年も経験的に使われているということは、やはり効果があると考えてよさそうです。
道具もそこのコップを使うのよというぐらい簡単で安価です。最近はポンプの物もありますが、強く吸いすぎないように最適な圧力を見つけて使うのがよさそうです。
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