韓国は伝統医療の残る興味深い国

韓国は不思議な国です。今でも伝統的な医療を国家資格として学び、伝統医療を行う医師も数多くいるのです。

その根拠として使われているのが東医宝鑑です。ここのお医者さんが医学部で使った教科書だそうです。

 

韓国も中国から医療が入ってきて独自に進化を遂げていて、その集大成がホジュン先生の東医宝鑑です。当時は伝統医療というよりも最先端だったのでしょう。

この本については韓国ドラマとして日本で放送していたとのことなので知られているのだと思います。

 

1613年に編纂されたもので日本でも刊行されていたそうです。明治維新以降日本の伝統医学は無くなり、その時に日本にあった本も韓国に戻ったとのことでした。2009年に世界遺産になったそうです。

この金箔で包まれた丸薬も東医宝鑑に書かれているものだそうで、元気が欲しい時に飲むのだとおっしゃっていました。

 

おどろくべき脈診

東洋医学の脈診はいろいろな情報を脈から得ます。

手首の橈骨動脈で普通に脈をとります。今の日本の医療では脈拍や不整脈を測る為ですが、この脈にあてた三本の指での触感から、様々な情報を得ているようです。

 

睡眠不足ですね。

             はい。そうです。

●●がありますね。

             脈でそんなことが、わかりますか?

はい。もちろんです。

 

これには驚きました。脈診は黄帝内経にもアーユルヴェーダにも、そしてガレノスもやっていた方法です。

 

胃と腎臓が弱いですね。

            胃は強くないです。

むくみがありますね。

日本人は韓国人と比較して、むくみが多いです。

            なるほど。

 

現在日本では脈診は鍼灸師の学校で教えているようです。脈診の方法も色々な流派があるようです。医科学文献検索では有効なものは見つかりませんでした。まだ科学では解明が難しいのかもしれません。

日本人が忘れてしまっている伝統文化

もともと中国、韓国、日本は同じ教科書を使って学んでいたそうなのです。奈良時代に医学が輸入されてから、黄帝内経をはじめとした書物を使い学び、日本独自の医書として医心方なども著されました。東医宝鑑も日本語に翻訳されて江戸時代の日本で使われていたそうなのです。

 

明治になって東洋医学が禁止になり、薬種商や家庭のなかの伝統治療としてかろうじて生き残っていましたが第二次世界大戦以降はGHQの指導の下に廃止されたのだそうです。

 

そういえば祖母はお灸をよく知っていて、母によく伝統薬を送ってきていました。

トルコでもハーブは日常に使って日々の健康管理に生かしています。

 

今の日本はそんな伝統の薬草を使った知恵もなくなり、自ら治す方法も知らない時代になってしまったような気がします。

 

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