このところガレノスの研究書を暇さえあれば読んでるのだけど、実に面白いんです。
ガレノスはペルガモン生まれ(今のトルコ)ローマ時代の医師。西洋医学の原点と言われているマルクスアウレリウス帝のお医者さんです。
ガレノスは西洋医学の瀉血についての誤解の下に悪い奴となっているところもあるのです。
そう、私はこの間ボスに
「ガレノスは瀉血の元になった悪いイメージしかない」って言われたのです。
そうそう、西洋医学では、18世紀ごろから瀉血大流行りして随分人を死なせました。
そりゃそうでしょ。あれだけ抜けば、具合悪いって言ってんだから死んじゃうでしょ。
ランセット っていう5大医学雑誌の一つがあるのですが、19世紀創刊。世界で二番のインパクトファクターを持つ権威のある雑誌。外科医の象徴のランセットは静脈を切って瀉血をしていた道具なんです。
外科医の象徴がランセット ランセットは瀉血の道具
ちょっと乱暴な ただ「血を抜く」という方法が蔓延して、それで瀉血の誤解が生まれたのだと思うのです。今になっては瀉血に意味はない。ガレノスが悪い!!って。ヒポクラテスもやってたんだけどね。
ガレノスの本を、よく読んでみると本来の方法は、誤解になった瀉血とはどうも違うんです。
その症状に合わせて、吐剤だったり下剤だったり、瀉血だったり、カッピングだったり、湯煎した薬草や薬草蒸し、それに足して手や足や椎骨のマッサージを十分にさせているんです。
腕から大量失血させて放置じゃないんです。
衛生が今ほどよくない時代だし、寄生虫もいただろうし、、、そういう中、結局自分で回復する力を求めた方法を使っているのです。自然生命力を高めると表現したあります。
そういうのを読んでいる途中で、、
その古典的方法と同じのが今もあるのを見つけて興奮してしまいました。
韓国や沖縄の伝統医療と酷似しているんです。
日本も鍼灸師がやっていたんでしょうけど今は禁止されてしまったとか。もったいないよね。
やっぱり、国境がない時代には食べ物も医術も色々な知識は、想像以上に簡単に広まっていったんでしょうね。そして東の果ての国に到達して、残ってる。
ほんとうに興味深い。
そしてガレノスは悪くない。悪いのは近代の文明の急激な発展なんでしょうね。