桜の美しい季節をむかえているが、どうもこのところ、偏った「史観」(というか、悪く言えば「捏造史観」か…)での報道もまた花ざかりのようです。膨大な資料の存在のみを見せつけておいて、実はそのなかの都合の良い資料のみ部分開示しあたかも全体を要約するという常套手段ですね。たぶん、この悪癖は彼らが最も嫌うはずの「大本営発表」と同一なのでは? ちなみに「大本営発表」とは、ウィキペディアによれば(別にウィキによらなくても良いのですが)、「内容を全く信用できない虚飾的・詐欺的な公式発表」の代名詞です。いやしくも国民より満遍なく受信料を徴収するのならば、国民にいや世界に信頼にたる放送をすべきです。戦時中の日本国および日本人を不当に不必要に貶め、一史観に基づく十分な検証を欠き、さらには配慮のない取材で新たに台湾国民を傷つけたとしか思えない無責任な放送内容は、非常に危険極まりないものです。今回のNHKの番組、先日の中日新聞の「『南京大虐殺記念館』展」記事も同様で、いかに報道により偏った見方を強制されているのかを訴えるためにも、例の「草莽の記」より抗議文を転載します。
以下の抗議文に記載のある八田與一氏のことに関しましては、司馬先生などの著作を通じて周知ではあるとは思います。たまたま、ファン限定記事ではありますが、琵琶湖疏水や蹴上発電所(日本初の水力発電所)を建設した田辺朔郎博士のことを話題にしたばかりですので、この機会に引き続き同じ土木後術者である八田與一氏のことに関しましても、ウィキペディアにリンクを貼っておきますので、ご参照ください。
以下の抗議文に記載のある八田與一氏のことに関しましては、司馬先生などの著作を通じて周知ではあるとは思います。たまたま、ファン限定記事ではありますが、琵琶湖疏水や蹴上発電所(日本初の水力発電所)を建設した田辺朔郎博士のことを話題にしたばかりですので、この機会に引き続き同じ土木後術者である八田與一氏のことに関しましても、ウィキペディアにリンクを貼っておきますので、ご参照ください。
また、文中にある二・二八事件につきましてもリンクをはっておきます。これを見ただけでも、いかに日本による統治が弾圧とはいえぬ緩やかであったものか。その発生の原因を日本統治にあるとよくも言えたものである。
***
1598001 渋谷区2-2-1
NHK プロジェクトジャパン アジアの一等国
担当プロデューサー殿
拝啓
桜の花も今を盛りに鮮やかに色づき、春の生命みなぎる季節を迎えております。
さて小生、貴社の報道とりわけ先の戦争に対する番組報道にいささか疑問を抱いておりました。
今回、日本の植民地支配の検証と銘打って、「プロジェクトジャパン」企画をされたことを深く憂慮しているものであります。貴社は民間にあらず。国民からの浄財を受信料として強制的に得て、番組作りに携わる企業体であり、それだけに正しき、中道の道を踏み外してはならない責務を持つ放送局であります。放映は一面的であってはならないとのより大きい責務を持つ放送局であるべきです。
第一回、「アジアの一等国」台湾報道を見ました。あきれ返りました。台湾統治50年を日本が発展のための踏み台にした弾圧の50年と、国民に偏った見方を押し付けるかのような番組構成でしかない。
早速抗議の電話をいたしました。相手は佐藤氏。50代後半の方。口ではNHKは決して反台湾ではないとの主張をされた。今回の報道主眼は日本の植民地支配の洗い直しであり、台湾における植民地支配を明確にするというテーマである(から仕方ない)と主張される。
そんな勝手な冷たい歴史観をベースにして台湾や他国を描いてもらっては虚偽を語るに等しい。一面的事実を組み立てれば、どんな歴史観も存在できる。かつてマルキストらの全盛時代は、階級史観で物事を見ることもあったが、結果歴史の本質が隠され実態が捉えられなかった。史観そのものに欠陥があり、捨て去られた。特定史観を元に歴史を解釈することの危険性を日本の歴史学者らは十分体得したはずである。ここにきて、なんとNHKがその愚を冒し始めているとは。大いに疑問であります。
ビデオにとってはいないから正確に表記できないが、「日台戦争」なる造語にも感じたが、「学会に承認されている説」とも思えない一学者の説で番組を構成して見える。中京大学「ひやま」教授の説とのことだが、一事が万事、史観に都合のよき見方をもちい、さも台湾統治の全体像を決する歴史観のごとき扱いをされた。一教授が「4000名以上の死者を出したであり戦争に値する」と語ったことを学界の定説のごとき表現で表現。私は戦争などと言った宣戦布告やそれに類する主体者と宣言があるわけでなく不当と判ずる一人であります。一事が万事、史観にとらわれ、主義に合う事象をのみ捉えて、台湾を語るなど持ってのほかと抗議するものです。
「植民地主義の検証」との方法論で台湾を語ることの非を強く訴えたい。悪意すら感じる。
さて小生は、かつての同胞台湾と日本の友好の絆を持とうと願うもの。台湾が中国に飲み込まれようとしている現在、日本は何とかそれを食い止めねばならない。チベットやトルキスタンのような道にさせてはならない。すでに満州人はほぼ壊滅。モンゴルも厳しく追いやられている。台湾がこのままでは同じ道をたどりかねない。何とかして日台友好と独立の道をめざしたいと活動中。
台湾友愛桜の会を組織し、毎年400から500本の桜を烏山頭ダム(八田ダム)の管理事務所に送付し台湾お方との友好を深め大いに喜ばれています。
(同封は先回12月にことしの苗代を整備に行ったときの台湾の新聞に載った様子のコピー。さらに八田与一先生のご業績をまとめ発刊した書物。)
さらに一昨年は著名な仏師長岡和慶氏に日台家族地蔵をおほりいただき、日本兵の供養をいただいている宝覚寺に寄贈したり潮音寺などの慰霊など、会員の方のご協力をいただきボランテイア活動を必死にしている。会員数450名ほどの会。小生は副代表.通信業務をおおせつかっている。(以上、視聴者係の佐藤氏の求めに応じ、立場を明らかにいたしたもの。)
貴番組は、台湾を語りつつも、八田与一先生のご業績など一切触れず、日本統治の50年を日本からの独立弾圧の歴史と語る。八田先生を語らずして台湾統治の何がわかろう。鉄道建設や灌漑施設建設の努力、公教育の普及実態などをことさら無視し、日本の国威向上の犠牲として台湾経営をなしたと主張する。台湾特産の樟脳産業を立て直すために基隆港を大型化し縦貫鉄道を敷いたと虚偽の説明するとは。インフラ整備にどれだけ台湾人と協力して日本がなしたか語ろうともしない。米やサトウキビ生産がどれほど上がり糖業王国とまでなった事実すら語りもしないではないか。
公民教育により軍人確保を目指したと語る。高砂族のかたがたがいかに戦われたかをまったく考慮していない。どれだけ日本を愛し、教官を慕いいかに立派な戦いをされたかを報じようともしない。
りっぷんちぇんしんなる言葉が台湾での最大のほめ言葉。「日本精神」を敬愛しての言葉であるがこれを強制と批判するなど、ジャーナリズムのかけらもなき捏造表現としか言いようがない。後藤新平氏に対する表現は名誉毀損もはなはだしい。まったくわざと誤解させるがごとき扱いにして、評価を貶めていることは恥ずかしきことである。
第一回の後藤新平賞は先日李登輝元総統が授与されたことをご存知か。李総統がどれほど後藤新平を尊敬し、台湾人の尊崇を集めているかご存知か。アヘンの吸引の風習をついになくした努力の成果を知っているのか。それを台湾人3000人を処刑した匪徒刑罰令の実行者として悪の権化のような紹介をする。悪意そのものではないか。
日本の統治に比べまったく低レベルにして強圧的な、戦後入ってきた蒋介石に対し、大暴動が起こるべくして起こり、228事件という大弾圧が起きたがその言及が、日本になびく教育の結果、漢民族同士の悲しき対立を生んだなどのように日本統治の責任のごとく表現をする。
「皇民化」教育を追及したくてたまらないようでもあった。教育勅語をそらんじる人々は、プライドをもって正しき人生を歩んでいると自負されていることをご存知か。朝鮮の創始改名に絡めて人権批判をしたがっているようだが台湾の改姓名者はたった3%という。史観にとらわれた番組つくりは結果大嘘を垂れ流すしかない。
台湾との友好的な関係を築いている諸団体から非難ごうごう、捏造番組を作るなとの批判が相当のようであるが当たり前のことであろう。怒ってみえる旧軍の方は今の薄情な日本に対して怒って見えるのであり、貴社のごとき無責任な台湾像を巻き散らすマスコミに対して怒ってみえるのである。
貴社の台湾放映ははっきりいって日台離反を画策していると台湾の方はおおく口をそろえて言われることでしょう。
まともな人に聞いて御覧なさい。
そして少しでも台湾をしってみえる日本人がどれほど親善妨害と感じているか。少なくともこんな日本になってしまったのかとわが会の台湾世話人の黄さんはおっしゃる。
日本政府ができないならと僕らが必死に友好の運動をしているのに、この映像は妨害そのものである。
早急に作り直し、少なくとも八田与一先生の思いと業績を語るべきである。与一先生を知らぬ日本人の啓蒙こそがマスコミの責務である。強く強く編集しなおしを要求する。
史観で台湾を語るおろかさを悟るべし。あなたたちのなしたことが台湾と日本の亀裂を生むことにどう責任を取られるのか。無責任さはいい加減にしていただきたい。
もっと厳格に台湾と日本の歴史を見つめなければ敬愛の情は決して生まれないことを心していただきたい。
以上、言い尽くせぬ感想と抗議の思いをしたためます。
貴殿の誠意を信じたい。
以上、電話抗議の内容を文章にして送ってほしいとの要望により、本日投函。
返事を待ちたい。
NHK プロジェクトジャパン アジアの一等国
担当プロデューサー殿
拝啓
桜の花も今を盛りに鮮やかに色づき、春の生命みなぎる季節を迎えております。
さて小生、貴社の報道とりわけ先の戦争に対する番組報道にいささか疑問を抱いておりました。
今回、日本の植民地支配の検証と銘打って、「プロジェクトジャパン」企画をされたことを深く憂慮しているものであります。貴社は民間にあらず。国民からの浄財を受信料として強制的に得て、番組作りに携わる企業体であり、それだけに正しき、中道の道を踏み外してはならない責務を持つ放送局であります。放映は一面的であってはならないとのより大きい責務を持つ放送局であるべきです。
第一回、「アジアの一等国」台湾報道を見ました。あきれ返りました。台湾統治50年を日本が発展のための踏み台にした弾圧の50年と、国民に偏った見方を押し付けるかのような番組構成でしかない。
早速抗議の電話をいたしました。相手は佐藤氏。50代後半の方。口ではNHKは決して反台湾ではないとの主張をされた。今回の報道主眼は日本の植民地支配の洗い直しであり、台湾における植民地支配を明確にするというテーマである(から仕方ない)と主張される。
そんな勝手な冷たい歴史観をベースにして台湾や他国を描いてもらっては虚偽を語るに等しい。一面的事実を組み立てれば、どんな歴史観も存在できる。かつてマルキストらの全盛時代は、階級史観で物事を見ることもあったが、結果歴史の本質が隠され実態が捉えられなかった。史観そのものに欠陥があり、捨て去られた。特定史観を元に歴史を解釈することの危険性を日本の歴史学者らは十分体得したはずである。ここにきて、なんとNHKがその愚を冒し始めているとは。大いに疑問であります。
ビデオにとってはいないから正確に表記できないが、「日台戦争」なる造語にも感じたが、「学会に承認されている説」とも思えない一学者の説で番組を構成して見える。中京大学「ひやま」教授の説とのことだが、一事が万事、史観に都合のよき見方をもちい、さも台湾統治の全体像を決する歴史観のごとき扱いをされた。一教授が「4000名以上の死者を出したであり戦争に値する」と語ったことを学界の定説のごとき表現で表現。私は戦争などと言った宣戦布告やそれに類する主体者と宣言があるわけでなく不当と判ずる一人であります。一事が万事、史観にとらわれ、主義に合う事象をのみ捉えて、台湾を語るなど持ってのほかと抗議するものです。
「植民地主義の検証」との方法論で台湾を語ることの非を強く訴えたい。悪意すら感じる。
さて小生は、かつての同胞台湾と日本の友好の絆を持とうと願うもの。台湾が中国に飲み込まれようとしている現在、日本は何とかそれを食い止めねばならない。チベットやトルキスタンのような道にさせてはならない。すでに満州人はほぼ壊滅。モンゴルも厳しく追いやられている。台湾がこのままでは同じ道をたどりかねない。何とかして日台友好と独立の道をめざしたいと活動中。
台湾友愛桜の会を組織し、毎年400から500本の桜を烏山頭ダム(八田ダム)の管理事務所に送付し台湾お方との友好を深め大いに喜ばれています。
(同封は先回12月にことしの苗代を整備に行ったときの台湾の新聞に載った様子のコピー。さらに八田与一先生のご業績をまとめ発刊した書物。)
さらに一昨年は著名な仏師長岡和慶氏に日台家族地蔵をおほりいただき、日本兵の供養をいただいている宝覚寺に寄贈したり潮音寺などの慰霊など、会員の方のご協力をいただきボランテイア活動を必死にしている。会員数450名ほどの会。小生は副代表.通信業務をおおせつかっている。(以上、視聴者係の佐藤氏の求めに応じ、立場を明らかにいたしたもの。)
貴番組は、台湾を語りつつも、八田与一先生のご業績など一切触れず、日本統治の50年を日本からの独立弾圧の歴史と語る。八田先生を語らずして台湾統治の何がわかろう。鉄道建設や灌漑施設建設の努力、公教育の普及実態などをことさら無視し、日本の国威向上の犠牲として台湾経営をなしたと主張する。台湾特産の樟脳産業を立て直すために基隆港を大型化し縦貫鉄道を敷いたと虚偽の説明するとは。インフラ整備にどれだけ台湾人と協力して日本がなしたか語ろうともしない。米やサトウキビ生産がどれほど上がり糖業王国とまでなった事実すら語りもしないではないか。
公民教育により軍人確保を目指したと語る。高砂族のかたがたがいかに戦われたかをまったく考慮していない。どれだけ日本を愛し、教官を慕いいかに立派な戦いをされたかを報じようともしない。
りっぷんちぇんしんなる言葉が台湾での最大のほめ言葉。「日本精神」を敬愛しての言葉であるがこれを強制と批判するなど、ジャーナリズムのかけらもなき捏造表現としか言いようがない。後藤新平氏に対する表現は名誉毀損もはなはだしい。まったくわざと誤解させるがごとき扱いにして、評価を貶めていることは恥ずかしきことである。
第一回の後藤新平賞は先日李登輝元総統が授与されたことをご存知か。李総統がどれほど後藤新平を尊敬し、台湾人の尊崇を集めているかご存知か。アヘンの吸引の風習をついになくした努力の成果を知っているのか。それを台湾人3000人を処刑した匪徒刑罰令の実行者として悪の権化のような紹介をする。悪意そのものではないか。
日本の統治に比べまったく低レベルにして強圧的な、戦後入ってきた蒋介石に対し、大暴動が起こるべくして起こり、228事件という大弾圧が起きたがその言及が、日本になびく教育の結果、漢民族同士の悲しき対立を生んだなどのように日本統治の責任のごとく表現をする。
「皇民化」教育を追及したくてたまらないようでもあった。教育勅語をそらんじる人々は、プライドをもって正しき人生を歩んでいると自負されていることをご存知か。朝鮮の創始改名に絡めて人権批判をしたがっているようだが台湾の改姓名者はたった3%という。史観にとらわれた番組つくりは結果大嘘を垂れ流すしかない。
台湾との友好的な関係を築いている諸団体から非難ごうごう、捏造番組を作るなとの批判が相当のようであるが当たり前のことであろう。怒ってみえる旧軍の方は今の薄情な日本に対して怒って見えるのであり、貴社のごとき無責任な台湾像を巻き散らすマスコミに対して怒ってみえるのである。
貴社の台湾放映ははっきりいって日台離反を画策していると台湾の方はおおく口をそろえて言われることでしょう。
まともな人に聞いて御覧なさい。
そして少しでも台湾をしってみえる日本人がどれほど親善妨害と感じているか。少なくともこんな日本になってしまったのかとわが会の台湾世話人の黄さんはおっしゃる。
日本政府ができないならと僕らが必死に友好の運動をしているのに、この映像は妨害そのものである。
早急に作り直し、少なくとも八田与一先生の思いと業績を語るべきである。与一先生を知らぬ日本人の啓蒙こそがマスコミの責務である。強く強く編集しなおしを要求する。
史観で台湾を語るおろかさを悟るべし。あなたたちのなしたことが台湾と日本の亀裂を生むことにどう責任を取られるのか。無責任さはいい加減にしていただきたい。
もっと厳格に台湾と日本の歴史を見つめなければ敬愛の情は決して生まれないことを心していただきたい。
以上、言い尽くせぬ感想と抗議の思いをしたためます。
貴殿の誠意を信じたい。
以上、電話抗議の内容を文章にして送ってほしいとの要望により、本日投函。
返事を待ちたい。