「マルティン・ベック」シリーズに同じ題名の巻がありますね。「87分署シリーズ」や「カウフマン警視」シリーズと共に大好きな作品です。日本の作家でも『マークスの山』に代表される「合田刑事」もの、それに、横山秀夫さんの作品群、やはりミステリ系では「警察小説」というジャンルがハルは好きなのでしょう。
佐々木譲氏の作品は、これまでも『エトロフ発緊急電』とかいくつかの作品を読んでいます。が、近年、北海道警の不祥事をきっかけにしていくつかの警察小説の傑作を発表されているのを読み逃していました。今月、ハルキ文庫から『笑う警官』が出版され、すぐさま読んでみたというわけです。
上に挙げたいくつかの作品とは違い、登場人物のキャラクター(特に主人公とチームを組む面々)が平凡な感じです。実際に、捜査活動にしても地道で必ずしも何かに傑出したスーパー警官が描かれるわけでは決して無いのですが、作品のアイデアからくるものでしょうか、その緊迫感は凄まじく一気に読ませてしまいます。
帯に「警察小説」の金字塔…とありますが、確かにそうかも…(笑)