このところ、古書よりもフィギュアの紹介が続きます。(古書がそろそろネタ切れに近いのか…嗚呼…)
本品は、2004年に酒井ゆうじ造型工房から発売されました。金子修介監督作品の映画「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 怪獣総攻撃」から、箱根・大涌谷からゴジラ(GMKゴジラあるいは総攻撃ゴジラと略称)が出現するシーンをジオラマキット化したものです。
総攻撃ゴジラは、その凶悪さを強調するためかどうか、白目に表現され人間的な感情移入を拒否するような顔つきをしています。顔つきを裏切らぬ残虐非道ぶりで、題名の安直さと相反して、必ずしも子供向けに安心して見せられる作品にはなりませんでした。子供の頃、『モスラ対ゴジラ』を見て、悪人とは言え建物もろとも破壊されるシーンがあり、窓だったかにアップで迫ってくるゴジラに恐怖を覚えたものです。まあ、そんなようなトラウマになりそうな恐怖をこの作品では感じてしまうかもしれませんね。
ちなみに、『とっとこハム太郎』との同時上映で、大人が見るにはいま一つの環境でした。『とっとこハム太郎』はあれだけ騒がしい映画だったのに熟睡しました。
キットのゴジラそのもののサイズは、22cmと小さく「総攻撃ゴジラ」としてはスリムですが、大涌谷のベースが巨大で、飾るのには40cm四方程度のスペースが必要です。私の場合は直交する二面の壁にそれぞれに密着させるように置いた本棚の側面と壁面とでできる、いわゆるデッドコーナースペースを、この完成品を置くのに利用しています。この完成品の下には主にフィギュアの箱類が飾り台の代わりに置かれています。
キット材質は、レジンキャスト、原型製作は、酒井ゆうじ氏。