クーンツとパークスはコンビを組んで多くの素敵な書物を刊行しています。その中の代表的な一冊が、TWILIGHT EYES『トワイライト・アイズ』です。LAND OF ENCHANTMENTという出版社から1985年に限定250部で刊行されています。
写真の額装プリントは、1984年に同じ出版社から発行されていますが、その経緯はわかりません(汗)記載されている発行年が本の日付と一年ずれています。限定350枚で、クーンツとパークスの署名入りです。懇意にしていた古書店主に無理を言って譲ってもらいました。
写真の額装プリントは、1984年に同じ出版社から発行されていますが、その経緯はわかりません(汗)記載されている発行年が本の日付と一年ずれています。限定350枚で、クーンツとパークスの署名入りです。懇意にしていた古書店主に無理を言って譲ってもらいました。
『トワイライト・アイズ』は、人間の姿をした悪鬼を見分けることができる少年を主人公にした小説です。この小説もそうですが、クーンツは善悪の描き方が明瞭で、「娯楽小説としては優れているが、キングなどと違い物語に厚みがかける」、というようなことを良く言われます。でも、ほんとうにクーンツはそのように描いているのでしょうか? いつも疑問に思っています。たとえば、私は、世評高い『ウォッチャーズ』にでも、主人公と言えるアインシュタインという名の「犬」に感情移入できず、この犬のしたたかな冷たい視線しか感じ取ることしかできません。結末もこの私の不安が現実になるような、決してハッピーな終わり方ではありません。(人類を凌ぐ知性を持った異界の生物の繁殖ということに他ならない)「犬好きにはたまらない」とか「誠実、忠実な犬」に感動したいうコメントがほとんどなのですが、「だまされるな」と私は言いたい(笑) クーンツの小説がそういう単なる感動サスペンス小説だけで終わってよいのか…という気持ちが働くのかもしれません。実は、そういう決して単純ではないところが、クーンツの小説の怖さだと思っています。
この『トワイライト・アイズ』ももしかすると視点を変えれば善悪ひっくり返るかもしれない…(笑)
この『トワイライト・アイズ』ももしかすると視点を変えれば善悪ひっくり返るかもしれない…(笑)