本日は、フランス生まれのイギリスの挿絵画家エドマンド・デュラックです。
デュラックといえば何といってもそのデビュー作であり代表作の『アラビアンナイト』が有名です。東洋的な題材で、青色が印象的な作品です。
デュラックは、アーサー・ラッカムと共に当時(挿絵本全盛期)の本書のようなギフトブック製作になくてはならない人気挿絵画家でした。
昨日(8月16日)に掲載した『真夏の夜の夢』と同じく、本書も、通常版と豪華版があって、写真はそのうちの豪華版です。1907 年刊。限定350部。総ヴェラム装で写真に示すようなデコレーションが施されています。天金。本書もリボン付き、それもオリジナルのリボンが残っています。
この種の書物の典型的な造本です。挿絵のカラープレートはオフセット印刷で、一枚一枚、台紙に貼付されています。これが巻頭に1枚と残り49枚が巻末にまとめて綴じられた豪華な美しい書物です。デュラックの限定番号及び署名入り!
[DULAC, Edmund, illustrator]. STORIES FROM THE ARABIAN NIGHTS Retold by Laurence Housman. With Illustrations by Edmund DULAC. London: Hodder and Stoughton, 1907. Signed, limited edition of 350 copies. 4to. Top edge gilt. White vellum with elaborate and highly decorative gold lettering and stamping on cover and spine. With original gold ties. This is a lovely copy of a marvelous production of Dulac's first book. Fifty striking full page mounted color plates, all gathered at the end of the book.