数日後。

セリーナが会社で珍しくテンションが高い日があった。

おっ!今日なら誘えるかも!?と思った。

 

でもその日、私は出勤したらすぐに大変な案件に捕まってしまい、

1日のほとんどをその案件に費やすこととなった。

 

頭を抱えてる私の近くをセリーナが通った。

口パクで「ダイジョーブ?」と笑顔で話しかけてきた。

私は一瞬で大丈夫になった(笑)

「うん!ダイジョーブ」と合図を送ってお互い得意のニコッ。

 

いつものことだ。

 

今日は運勢いいのにな。

この案件終わったら、ぜったい1杯飲んで帰ろう!!!

 

 

 

帰り際、同僚と帰ろうとするセリーナに

「○○さん、ちょっと…」と声をかけたけど、

セリーナは一度こっちに向かってきたけど「あっ!すみません、また今度…」

と言って帰ってった。

 

 

OMG!フラレタ!What a…!?

 

 

それから20分、私はまだ会社にいた、ショボーン。

…とはしてない。

セリーナからきっと連絡が入るって信じてたから。

そして、携帯が鳴った、セリーナからだった。

席を外して、急いで電話に出た。

 

 

セリーナ:さっきはどうしたの〜?なにかあった?

 

優しい声。

同僚とさっさと帰ったのに…

 

セリーナはやっぱり優しいよ。

こういう関係、なんかドキドキする。

 

 

私:特に何もないけど、今日、ちょっと1杯飲んで帰りたい気分で…

だから一緒に行ってくれないかなって。。。

 

セリーナ:いいよ〜、今日調子いいし。仕事終わったぁ?

 

セリーナの語尾を伸ばすようなゆっくりした話し方、ダイスキ!

私たちは駅で待ち合わせをして、

時々訪れるテラスのある店に行った。

 

 

そこで、いろんな話をした。

 

じつはお祭りの日。

セリーナはやっぱり精神的にドタキャンしようと思ってたらしい。

でも友達を誘ったからには行かなきゃいけないって思って、

無理やり来てくれたらしいんだ。

 

私:うん、覚悟してたよ。

最近、テンションも低いからドタキャンされるかと思ったけど、来てくれて嬉しかった。親友も友達も紹介してくれてありがとう、楽しかったよ。

 

セリーナ:ほんと?よかった。

でも私はドタキャンしようって思ってたんだよ。

 

私:ははは、言いたくないけど、今までの彼女とかすぐドタキャンする人ばっかりで…いつも来なかった時の事態も頭の中にいれてあるから大丈夫だよ。

それでも来てくれてありがとう、うれしかったよ。

 

と伝えた。

 

お酒は1杯どころじゃなかった。

ビール、シャンパン、ワインを飲んで楽しい時間をすごした。

 

プライベートでは、ちょいちょいおっちょこちょいなことをしてしまう私に、

 

セリーナ:会社ではしっかりしてるのにどうして外ではそんななんだろうねw

 

と言って肩を抱いてくる。それは私の役目だ〜〜〜!!!

 

 

今日のセリーナは超ごきげん。

 

その後、ふたりで初カラオケにも行く事になった。

ノリノリで肩を組んで古い歌を歌う。

I really like her voice, Serena.

 

 

カラオケが終わって、

私たちはセリーナの家に歩いて帰った。

 

セリーナ:今日は調子がいいから家に来てもいいよ

 

って言ってくれた。

 

セリーナの家に行くのは2週間ぶり。

 

そして、私は、セリーナに隠してることを言った。

 

キタジマに私たちのことを言ってしまったこと、

それから先日セリーナが電話くれた時、キタジマが家に来ていたこと、

その時、ヤキモチで電話を切らされたこととか、全部伝えた。

 

そして理由は言わなかったけど、

キタジマはたまに小さな嘘をつくから、やっぱり私は信頼しきれないこと、

秘密を守ってもらうために、セリーナとの関係をキタジマに言ってしまってごめん

ってセリーナにも伝えた。

 

 

これが結月花ちゃんだったら激怒だろう。

だから私はセリーナから激しく怒られる、

セリーナが不機嫌になると思った。

 

 

ところがセリーナは落ち着いていて、

 

セリーナ:どうして謝るの?わかるよ。

でも、う〜ん、あの電話の時のあおいとの話を聞かれてたのはちょお〜っと。。。

あおいにまでヤキモチやくなんて、キタジマ君と一回一緒に飲みに行ってあげなきゃだめかな。

 

全然、怒ってなさそう。

 

私:怒ってないの?

 

セリーナ:なんで???(きょとん)

キタジマ君はちょっとしばらくこのままにしとこう。

どういう反応か見てみたい(笑)

 

私は「今度からはちゃんとセリーナには言う様にするね」と伝えた。

 

なんかセリーナ…

ほんと穏やかな子…

 

 

私:あのさ、セリーナのこといろんな意味でけっこう信頼してるんだよ、今。

だから、私たちの関係は誰にも…

 

セリーナ:わかってる。

私だってあおいのこと信頼してるよ。じゃないとこんなにたくさん話さないよ。

あおいのこと会社では誰にも言わない。

言ったところで、私にとってもメリットなんてないしね。

 

 

これからこの夜。

 

セリーナの今の複雑な気持ちを言ってくれた。

この前、落ち込んでた時の話とか、

なんでキスしてくれないのかとか。

 

その話は、私にとっても切ないような、光栄なような…

いや私にはすごく複雑な話。

 

私はまだセリーナの言った意味が、

セリーナの行動がよく分からない。

 

仕事での洞察力はすごいのに、

どうして恋愛になると私の洞察力はまったく作動しなくなるんだろう。

 

次回へ続く…