セリーナとキス。
女の子と7年ぶりのキス。
いいなって思った子とのキス。
 
セリーナ。
 
夢みたい?
夢に見てた?
イメージしてた?
 
 
結月花ちゃんに彼女ができてツラかったね。
気持ちを押し殺して、それでも友達でいてという条件で、
ここまできたよね。
 
でも、そんな時、セリーナ・結月子が現れた。
心の中でセリーナみたいな子が…セリーナがいてくれたら、
結月花ちゃんのことで心を痛めることも少なくなるかもな…
って正直思ったこともあるかも。
 
 
 
そのセリーナの顔が「人が恋に落ちる距離」という50cm以内、
もはや25cmあたり、私のテリトリー内に入ってる。
 
優しく笑ってるセリーナ、私も微笑み返す。
私はもう1度キスをためした。
 
 
セリーナは私のキスを嫌がらず受け入れてくれた。
 
閉じたセリーナの目。
まつ毛、長いな…
 
 
はぁ…やばい…キスとまんない。
 
お互いクチビルが薄いのが残念だけど。
 
それから何回キスしたか覚えてないし、
その後、どうやってキスを止められたのかも覚えてない。
 
気がついた時は、店員さんに「閉店です」と言われ、
セリーナに手を引かれるまま、店を急いで出た。
 
 
そのまま二人で手を繋いで、フラフラになりながら、
歩いてセリーナの家まで行った。
車に轢かれそう…
 
どんなに酔っ払っても、ところどころ冷静さを失わない。
 
とりあえずセリーナを家まで送りとどけれたからこれでよし、
もう歩けないからタクシーで帰ろう。
ああああ、ここどこだっけ???
 
 
ドアの前で私は、また躊躇った。
 
 
セリーナ:汚いけど上がって。
 
私:へ、う〜ん…
 
セリーナ:私をこのままにして帰る気?いいけど…
 
 
すごい誘い文句だ、
と思ってクスクスっと笑ってしまった。
 
その言葉で今夜は泊まっててOKなんだと思って、
ナチュラルに家に上がり込んだ。
 
 
もう酔っ払い過ぎて今夜はもう飲めない。
とりあえず泊めてもらって明日、帰ろう…。
 
 
セリーナの部屋はちょっと片付けられてない部屋w。
ははは。
 
 
 
以前、セリーナが、自分の家は物がごった返してて汚いんだ
って写メを見せてくれてたから驚かなかったけど、
これ、初めて行ったらフツーに驚いたと思う。
 
 
 
セリーナが着替えてくると言って隣の部屋へ行った。
 
私はその部屋に背中を向けて、これからどうしよっかな〜
どこで寝よう、一緒には寝れないし、
水買ってくればよかったな〜、とか考えていた。
 
 
セリーナ:ねぇ、いいよ
 
 
セリーナが着替え終わったらしい。
振り向いたら…
 
Nooooo!!!!!!!!!
 
上半身、素っ裸じゃん!?
 
 
私:わぁ!!!なにやってんの!?早く服、着なよ!
 
慌てて目を逸らしながら、
セリーナに服を着せようとした時、
 
わぁ!!!
 
床にいろんなものが転がってるし酔っ払い二人。
絡み合ってそのままベットへ倒れこんだ。
 
見つめあって…
 
ほんと漫画かなってくらい…
 
唾をのみこんで、喉がなる。
緊張してるのがバレてはずかしい…。
 
こうなると、もう、だめ。
 
そして、抑えてた感情が爆発した。
長い間、抑えてた女の子への気持ちが。
つらい片思いから解放されそうな想いが。
 
”セリーナ”は、今の瞬間、唯一私を受け入れてくれる女の子で、
潔癖性な私が、今、唯一関係を持てる女の子。
申し分のない可愛さに、申し分のない綺麗さ、
そして、声フェチの私にはたまらない透き通った声。
顔的にもタイプの中。
 
 
敢えていうなら、部屋が汚いし…
素性がわからない。
が、それは今夜、目をつぶろう…。
 
 
あれ…まって…
 
 
私、付き合ってない子とこんなことするの?
この関係を会社にバラされたらどうしよ…。
女の子とのHの仕方、忘れちゃったし、
気持ちよくないって思われたらどうしよ…。
 
 
そう思うと進められなくなった。
 
 
私:ここでやめたらどうする?
 
セリーナ:本気???だったらひとりでやるw
 
私:そうなの?じゃここでやめられないね
 
 
いつでも冷静なセリーナ。
そんなセリーナは抱き合ってる途中にも
何度か同じことを私に聞いた。
 
 
セリーナ:”You like Yuzuka, right?"
(結月花のことが好きなんでしょ?)
 
 
私は始めは無視してたけど、
何度も聞くもんだから
 
私:"Don't say it anymore"
(もう言わないで)
 
と伝えた。
 
セリーナはため息をつきながら優しい声で、
 
セリーナ:OK…
 
と言って私にしがみついたんだよね。
というか、これはきっと私が抱きしめられたんだろうね。
 
 
人生、初めてのオイタ。
やばい。