こんにちは
観光都市フィレンツェはイタリアの中でも国際色豊かで、外国人が大勢住んでいるのですが、10年前はドレッシングは大型スーパーにはなく、今でもエスニック食材コーナーにあるか無いかといった感じです。
イタリアンドレッシングもフレンチドレッシングもシーザーサラダもすべてアメリカの発明品で、フランス人もイタリア人も???
フランスではサラダの味付けをヴィネグレットというそうで、食卓にサラダを出す前にささっと塩と酢オイルに香辛料を撹拌し、私たちがドレッシングと呼ぶものを作りサラダにかける。
イタリアは更にシンプルで、コントルノと呼ばれるメインディッシュのサイドメニューとしてのサラダを注文すると何も味がついていない野菜の盛り合わせが置かれるのみ。
テーブルに置かれている塩胡椒バルサミコ酢またはワインビネガーとオリーブオイルで自らお好みで味を作るのが一般的です。
たまにテーブルにこれらの調味料が足りない場合もあるので、その時はお店の人に持ってくるようにお願いしてください。
テーブルに運ばれた山盛りの野菜の上からこれらの材料をかけて混ぜ合わせ、均一に程よく味を整えるのは至難の技。
昔イタリア人やこちらに長く暮らしている方などにになぜこんな食べ方をするのか尋ねたところ、お酢は油を酸化させるので一緒に置いておくと油が劣化して体に悪いから。
という答えが返ってきました。
特にトスカーナ州は味のしっかりしたオリーブオイルの産地なのでオイルにこだわった回答だったのかもしれません。
でも単純に納得できますよね。それ以来もう20年以上ドレッシングなるものを買っていません。
サラダを作る時、具材にアンチョビやチーズ、オリーブの実などの塩気の強い具材を入れ込んだり、シンプルな塩の代わりに塩漬けケッパーを刻んで混ぜたり、ワンディッシュで済ませる時はツナ缶など具材に塩味が強いものが加わる場合が多いので市販ドレッシングよりもその場で混ぜながら調合するのが一番なのです。(アボカドが入るからオイルなしとか、具材によっては酸味をつけたくないからビネガーなしで、レモンの皮だけ風味付けに加えるとかさっぱりしたいからお酢大目など)
サラダは火を使わない鍋料理のようなものなのだと思いませんか?
市販ドレッシングの原材料を見ると果糖ブドウ糖液糖や乳化剤、酸化防止剤、安定剤、アミノ酸調味料、などなど添加物が沢山書かれています。
私はアンチョビもオイル漬けは一旦開けるとオイルが酸化して味が落ちるのと、細かく刻んで味付けに使うことがほとんどなのでオイル漬けに加工する前の塩漬けを好んで使うようになりました。
お酢とオイルに香辛料を具材の味のバランスを考えながら混ぜていくのはとても面白くてサラダの世界が深く広がルと思います。
皆様も脱、市販ドレッシング生活を始めてみて下さいませ。
モッツァレラブッファラのカプレーゼ(味付けはバジルの葉とオリーブオイルのみ塩味はモッツァレラから)
こちらはサラダにおすすめのほんのり甘味が感じられるとろみのないオーガニックのバルサミコ酢です。
塩漬けアンチョビの漬け塩はアンチョビの旨みがあるのでコラトゥーラ(塩漬けアンチョビのつけ汁から作られるイタリアの魚醤)のように調味塩として使えます。
好きなドレッシングは? その場で色々混ぜるだけ。
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