イタリア美術史の本を読み返して | フィレンツェ暮らしアレコレ

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こんにちは
今週末から以前プレゼントされたイタリア美術という題名で中世から現代までのイタリアに美術の変遷をまとめた本を読み返していました。



170ページにイタリア美術史を見事にまとめた素晴らしい本だと改めて感じました。
 いただいた頃は自分の知識が浅かった為、字を追っているだけという部分がかなりあったなと思いました。
 日本で出版されている美術史を扱った本は現象として現れた作品についてしか書かれていないものが多く、(宗教や政治と芸術を分離して考える)なぜその様な作風が評価され、芸術が変遷していったのかという時代背景が抜け落ちていて釈然としない場合が多いのですが、この本はその何故の部分もわかりやすくコメントしてくれています。
 これまで見聞きしたイタリア美術を頭の中で整理するガイドラインになりました。

著者がフランス人なので、芸術家の代表作例が海外の作品が取り上げられていること、私がフィレンツェのガイドコースで学んだ内容やWikipediaと照らし合わせて細部に多少の誤り、誤解を招く表現が有るのは残念ですが、美術、建築を通してイタリアへの理解を深めることのできる大変良い本だと思います。

紹介されている作家の作品のイメージがほとんど搭載されていないので、知らない作家や作品はウェブで検索しながら読み進めると良いと思います。
イメージがなくてとっつきにくい本ですが、そこはウェブで補ってじっくり読むと専門家になれるし、ザッと読むとイタリアの大まかな中世からの歴史が代表的な芸術作品とともに頭に入ると思います。

(糸杉と笠松にオリーブのシルエットの長閑な秋に夕暮れです)