4月になり、年度が改まってから、数日が経つ。

現時点で地元にいるのは、自宅通学組を除くと、もう僕くらいしかいないだろう。
受験といい、合格発表といい、引っ越しといい、僕はどうも最も遅い道筋を歩んでいるような気がする(笑)。




みんな、今頃、何をしているだろうか。もう入学式は終わったのだろうか。新しい友達はできたのだろうか。
そんなことを頻繁に考えてしまう。それは、僕自身が、まだ旅立っていないからだ。
自分自身のことに一生懸命になるときが来れば、そんなことを考える余裕はきっとなくなるだろう。
今だって、やることがないわけではない。自炊の練習をしたり、買い物に出かけたり、部屋の整理をしたり、荷造りをしたり……。
でも、どこか手持ち無沙汰な感じがあるのは否めない。ぼんやりしながら、毎日を過ごしている感じだ。

今のこの状態をもどかしく思う反面、不安もとても大きい。
きちんと一人で生きていけるのか。いやいや、そんなことより、友達はちゃんとできるのか。
初対面の人と仲良くなることがとてつもなく苦手な僕にとって、これが最大の不安だ。

今まで、僕が誰かと仲良くなるのに、一体どれほどの時間をかけてきただろうか……。
色んな人の顔を思い浮かべるけれど、数か月、あるいは年単位の時間を費やしているような気がする(笑)。
でも……いろいろ思い出して気づいたけれど、きっかけさえあれば、その後はそんなに時間はかからない。
僕が「ひたすらきっかけを待つ」人間だったから、異様に時間がかかっていただけで、初めにきっかけを作る勇気さえあれば、比較的楽かもしれない。
大学の学生会館なんて、みんな友達がいなくて不安なはず。……きっかけを作るのは容易なはず。
そう信じて、頑張るしかあるまい。


あとは、どのサークルに入ろうか。
色々とホームページを見て回ってはいるんだけど、やっぱり行ってから決めることになってしまいそう……。
僕は、高校で、部活がどれほど学生生活を変えるか、ということをまじまじと実感したので、サークル選びも少し慎重になってしまう。


まぁ、こんなじれったい思いをするのも、あと2日だ。
それ以降は、引っ越しに新歓にと、今のぼんやりとした生活が嘘のように忙殺されるに違いない。

でも、早くそうなることを望む気持ちが半分、不安で不安でどうしようもない気持ちが半分。
……うーん、何とも、複雑な気分だ。





さて、明日は、学校へ行く。
もう、学校は新体制に切り替わっているだろうから、僕は邪魔者かもしれないが、こちらには大義名分があるのだ(笑)。
胸を張って、最後の挨拶に行ってくる。
何だかとてもドタバタとしてしまったのだけど、そのおかげで、ようやく少しずつ前を見ることができるようになった気がする。
進まねばならない。腹をくくらねばならない。
それを、遅ればせながら、理解できた。また、迷惑をかけてしまったけれど。




吹っ切れたので、まだ見ていなかった今年の定演のビデオを見ていた。親が撮ってくれたものだ。
その時は気付かなかった色々なことが分かり、へぇ~と驚きながらビデオを見ていると、先生からメール。
そのメールを読み終えた時の僕の感動たるや、言葉にはし難い。

僕だって、精一杯感謝の気持ちを伝えたつもりだった。
しかし、僕が1の感謝を伝えたとしたら、返ってきたのは10の感謝、更には僕の心を慮る深い思いやりだった。もう、敵わない。
僕の恩師はとても大きくて、優しい人だ。自慢したいくらいに。



そういえば、最近はメールを沢山している。
定演が終わってからの数日間で、普段の3ヶ月分くらいのメールはしているんじゃなかろうか。

大したことのないことでメールをくれるというのは、とても嬉しい。
今はまだ、皆大学で友達を作る前だから、気軽にメールできるけど、これから先、そうもいかなくなるんだろうな……。

でも、今日なんか、面白かったなぁ……。ある友達が昼飯に炒飯を作ったからって写真を送ってきたかと思ったら、今度は別の友達が夕飯に炒飯を作ったからって写真を送ってくるんだもの(笑)。
なんという偶然の一致……!あれは笑った。
あいつらには、絶対に僕からも宿舎の写真と自炊して作ったご飯の写真を送りつけてやろう、と密かに心に決める。




明日は、引っ越し前の最後のイベント、食事会だ。
4月になってしまえば、皆ここには居なくなってしまうだろうから、最後になるだろう。
明日を最後に、彼らともしばらく会えなくなってしまうだろうから……沢山、話をしてこよう。
あと、感謝の気持ちを伝えなくてはならない人もいる。それも、忘れちゃいけない。

楽しい会になると、良いな。
なかなかまとまった時間がとれず、ここまでずるずると先延ばしにしてしまった。
では、定期演奏会、振り返って行きたいと思います。



アンコール直後、先生と挨拶をしている時の彼の言葉が、僕の心情とぴったり一致していた。
――「一曲一曲の記憶はちゃんとあるんだけど、すげーあっという間に終わっちまうの」
まさしくこれだ。二年前も、一年前も、そうだった。恐るべき速さで、定演は終わってしまった。

そして、めちゃくちゃ楽しかった。
今までに僕がステージに乗った、どの演奏会よりも、今回の定演は楽しかった。これだけは間違いない。
こればっかりは、ステージに乗った人でないと解らない楽しさだと思う。
あの日、ステージに乗れたことを、吹奏楽部の一員であることを、誇りに思う。

MCという役職上、次の動きに思いを巡らせたりして、どうしても演奏に集中しきれない部分はあった。
しかし、それでも、我を忘れてただただ音楽に浸る瞬間というのは、少なからずあって。もう、最高の気分だった。

カウボーイ、あれが最後の合奏だったんだね。
今になって、改めてカウボーイを演奏すると、やっぱりこの曲は僕の学年にぴったりの曲だったのではないか、と思う。
僕たちがカウボーイに近づいたのか、カウボーイがもともと僕たちに近かったのか……。両方かもしれない。
一歩間違えばガチャガチャと騒がしくなってしまう元気の良さ。それでも何とかまとまっていく音。
騒がしいだけではなくて、静かで繊細な部分もある。でも、結局のところ、それも明るく弾むような雰囲気に帰結していく。
僕は、僕たち自身がカウボーイという曲を体現しているようなイメージをもちながら、演奏していた。

ゲネプロは、正直、散々だったけれど、本番はうまくいって、本当に良かった。



定演の後は、恒例になった、打ち上げ。一次会は例の場所で、いつものように焼き肉。
皆、とてもテンションが高くて、楽しそうだった。常に何かしら起こっていて、本当に面白かった。
かなり長いこと動画を撮っていたけれど、全然飽きなかった。


そして、二次会は、こちらも恒例のカラオケ。パーカスで一部屋独占。
僕はこの時点で大分疲れていて、目が半開きになるくらい眠かった。
1,2年生が歌っている間、皆あまり盛り上がらず、パートリーダーが一人で凄い頑張っていたのを覚えている(笑)。

そして、1年生が残念ながら時間の都合で帰ってしまった後、泥酔した先輩の登場によって状況は激変する。
本当に、あの場に1年生がいなかったことが悔やまれる。……いや、考えようによっては、いないほうが良かったのかもしれないけれど(笑)。
先輩の登場により、あの部屋は物凄いことになった。
一瞬、動画や写真を撮ろうかと思ったのだけど、やっぱりやめておこう、と思うくらい、物凄かった。
先輩、誰かの胸を押さえて心臓マッサージらしき動作をしながら「人工呼吸!」とか叫んでたからなぁ(笑)。
酒の入っている先輩の訳の分からないテンションについて行ったMに盛大な拍手を送り、あとは割愛。


あまりにも、あまりにも笑いすぎたので、カラオケ屋から出た後も笑いが止まらなかった。
結果、僕は何もないのに大笑いしながら外にいたAをバンバン叩くという奇行に走ることとなる。←
「場酔い」って本当にあるんだっていうことを実感できた一日でした。←←


この一日を最後に、もう制服に袖を通すことは、ない。




気が付くと、定演が終わってからもう2日も経っている。
まだ引っ越しができない僕と違って、もう既に新しい環境で生活を始めている人も多いことだろう。

学校に行けば、部活に行けば、当たり前のようにそこにいた彼らが、もう、ここにはいない。会うことはできない。
まだ実感が湧いていないけれど、とても、寂しい。

彼らの、「いつでも来い」とか「お前が寝るスペースくらい空けとく」とか、そういう言葉、そういう優しさを思うと、涙が出る。
会えないのは寂しいけれど、多分、会ったら、以前と何も変わらず喋れるのだろう。そういう関係も素敵かもしれない。
彼らと出会えて、本当に良かった。


強く願うのは、またステージに乗りたい、ということだ。
大学では吹奏楽をやらないかもしれない。しかし、許されるのならば、乗りたい。
まだ、どうなるか分からないけれど……今から、来年が楽しみなのは、言うまでもない。




さて……後ろばかり向いてもいられない。
新生活の準備は進めなくてはならないし、友達と遊べるのは今しかない。
これからの期間、寂しい気持ちもあるけれど、時間を無駄にしないように過ごしたいと思う。
明日、全てがうまくいきますように。

晴れ晴れとした気持ちで終われますように。




頑張る。
明日がゲネプロ、明後日が本番。


時間が流れるのは本当にあっという間で、もう定演がすぐそこまで迫ってきてしまった。
本番は本当に楽しみで、早く本番の舞台で演奏したい、という思いは少なからずあるのだけど、やっぱり、もう終わってしまうのか、という思いの方が、強い。
こればっかりは、もう、どうしようもない。

25日を最後に、今度こそ、普通に部活をすることはできなくなってしまうだろう。
25日を最後に、僕が打楽器に触れることはしばらくなくなってしまうだろう。
25日を最後に、しばらく会えなくなってしまう人もいるだろう。

だから、嫌なのだ。感慨深いとかではなくて。もう、本当に、嫌。


僕は環境の変化になかなか適応できない人間で、安定を好む人間だ。
一度、落ち着いたら、もうそこから動きたくないし、未知の場所へ踏み込む度胸や勇気は持ち合わせていない。

未知、とは、僕にとって、恐怖、である。
だから、幼稚園に入る時も、小学校に入る時も、中学校に入る時も、高校に入る時も、怖かった。
幼稚園と高校では、周りも自分も状況がずいぶん違うけれど、僕が感じた恐怖は、間違いなく、どちらの場合も同種のものだ。
大学に関しても、全く同じことで、行くまでは怖いけれど、行ってしまえば、何とかなるものなのだろうと思う。
実際、今まで、何とか生きてこれたからね。

でも、きっとこういう経験を何度繰り返しても、僕は環境の変化を嫌うだろうし、未知に恐怖を抱き続けるだろう。
こればっかりは、もう、どうしようもない。

僕は、春休みの部活中、極力、制服を着るようにしていた。
それは、私服が面倒くさいっていう理由もあるけれど、そんなのは瑣末なもので、一番大きな理由は「まだ高校生でいたいから」である。
そんな訳で、僕は、25日までは、高校生である。そう決めたから、そうなのだ。






このブログを設立した当初から(あるいはそのずっとずっと前から)僕の文章を読んでくれている人からしたら、「またそんな話か」って感じだろうなぁ(笑)。
いつ文章を書いても、同じような話しかしていなくて、きっと読んでいてつまらないだろうなぁ、と思う。本当に、申し訳ない。

でも、僕はいつも同じようなことしか考えていないような人間なので、ご了承願います(笑)。



さぁ、あと2日!