今年初のコンサートはWigmore HallでのSir サイモン・キーンリーサイドのリサイタル。Sirの称号が示すように、イギリスを代表する実力と実績のバリトンです。

 

 

アンコールは2曲。

Schubert  Der Einsame

Schubert  Der Jüngling an der Quelle

 

 
数日前に後ろから2列目の隅っこを買いました。このホールは音が良いことで知られてて、もちろんこんな遠くでもちゃんと聞えるのですが、やっぱりストレートに声が飛んで来る前の方が私は好き。昨夜のコンサートをG列で聴いたら、当然ですがその違いは明らか。ま、値段の面で後ろで妥協せざると得ない場合が多いのですが(昨夜は空席が多い時に出る直前のシニア割引でうんと安く買えた)。
 
イブニング・スタンダード紙のレビューは3つ星(→こちら)。
そこにも書いてあるように、サイモンらしい凝った選曲だったようですが、知性派が多いと定評の熱心なファンが多いサイモン、私の周りの一番安い席の人ですら、歌詞を追いながら聴く人がほとんどでした。
 
私はプログラム買わなかったので内容は全くわかりませんでしたが、Sirサイモンの円熟の極みのような歌唱はさすが。最初のプーランクのフランス語はゴツゴツしてるように聞えて、音としてはあまり楽しめませんでしたが、ブリテンは力強く、ブリテンってやっぱり良いじゃんと思ったし、シューマンは優しく美しく、シューベルトより好きかもと思いました。こんな底の浅い観賞しかできない私があーだこーだ言う資格はないですけど・・。

低音歌手には惹かれない私がこのリサイタルに行ったのは、日本からいらしたサイモン大ファンのオペラ仲間さんがいらっしゃると伺ったからで、着物もお召しになる方なので、両方に便乗したわけです。

 
 
終了後のグリーンルームでSir サイモンは上機嫌。着物姿も褒めて頂きました。 この20年間、主にオペラで見続けてきましたが、顔の皺が増えた以外は変わってなくて、60歳の今でも青年の雰囲気を残してるのは驚き。
 
その証拠に今までのSir サイモンのコンサート一覧はこちら。

   

お正月らしいコーディネートにしたかったので、渋いウィグモア・ホールには派手過ぎますが、扇と花柄の賑やかな小紋に刺繍の独楽の帯。娘時代に地味に染まり過ぎたのでずっとお蔵入りになって忘れられてた京友禅。初めての着物お出掛けに自分の着物が着られて嬉しかったし、不思議なことに10キロ太ってもぴったりな感じで着付けも楽。

 

   

コンサートの前に着物二人組が行ったのはすぐ近くのレバノン料理Levant(→こちら)。暗くて妖しいアラビアンナイトみたいだったのが久し振りに行ったらなんか普通の雰囲気に変わってましたが、バー・エリアで軽食も出来るし、Wigmore Hallに行く時にはお勧めです。予約は直接して下さいとのことです。ベリーダンサーが登場する日もまだあるようです。