<1st Apr Sat>

溜まってる他のネタをすっ飛ばして、今日の午後のリサイタルのことを感動の余韻に浸りながら先に書きたいですドキドキ       カメラ小さい写真はクリックで拡大します。

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盲目のピアニスト辻井伸行さん、去年4月のショパン尽くしのリサイタル(→こちら)に続いてのウィグモアホールでのリサイタルでしたが、安定した驚異的なテクニック、エネルギッシュでありながら優しく暖かく魅力的な音色、彼の人生が滲み出るような情感に溢れた素晴らしい演奏で、横顔と指を見ながら感動して涙が出て、20年近くロンドンで一流ピアニストを数多く聴いてきましたが、その中でもベストなコンサートになりました拍手 観客のほとんどは日本人で、知り合いもたくさんいましたが、涙を流した人がほとんどだったのも当然です。

 

 

 

 

Johann Sebastian Bach (1685-1750) / Italian Concerto in F major BWV971

Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791) / Piano Sonata in B flat major K570

Ludwig van Beethoven (1770-1827) /

Piano Sonata No. 14 in C sharp minor Op. 27 No. 2 'Moonlight'

Piano Sonata No. 23 in F minor Op. 57 'Appassionata'

 

休憩無しでこの4曲、特にベートーベンの月光と熱情ををぶっ続けに弾くだけでも凄いですがDASH!DASH!、その後アンコールとしてベートーベンの悲愴第二楽章、お馴染みのラ・カンパネラ、ショパンの別れの曲を演奏してくれて、午後1時から休みなしの1時間半、ハイライトはやはりベートーベン。去年のショパンよりもずっと良くて、若い辻井君はまだ発展中なのでしょうアップ

 

   

 

   

これを最前列で聴けたのはこよなく幸せでしたが、悲しい気持ちにもなった点もあります。 それは、折角こんな凄いピアニストがロンドンのしかも音楽通が集まるウィグモア・ホールで弾いてくれてるのに、耳の肥えたウィグモアの常連さんたちには知られずに過ぎてしまうことで(このコンサートはウィグモア自身が企画するシリーズではなく場所だけ借りてるだけなので、常連さんには注目されないのです)、海外在住で滅多にコンサートに行かない日本人に聴いてもらうのも勿論意義あるのですが、日本人とか盲目とかいうことは超越して、普段私が一緒に音楽を楽しんでるロンドンの音楽ファンの皆さんがこれを聞き逃してると思うと残念で溜まりません。 売れっ子の彼は何度も出来ないというのであれば、沢山の人に感動を与えるためにもっと大きなホールでやって下さい。 いまだに今は無残なかつての巨匠とか出てるサウスバンクのピアノシリーズとかでね。 しかし、折角4年前にプロムスに出て(→こちら)テレビ中継までされたのにイギリスでは後が続かないのはここで売り出そうという気がないからでしょうか? だとしたら、残念しょぼん

 

尚、このAvexリサイタルシリーズはあと2回あり、6月17日の三浦文彰さん(→こちら)と7月22日の樫本大進さん(→こちら)という二人のバイオリストです。私は樫本さんの切符買ってありますが、そう言えば余裕がなくてバイオリンのコンサートにずっと行ってないなあうーん

 

 

 


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