手紙を出せなかった理由、ちゃんとあるんだよ。

切手まで貼って
封を閉めた
ポストを前に
鞄に置いたまま
だから、本当に出す頃にはぐしゃぐしゃになってるの
縒れた理由は其処に在りました


でもね、ギリギリ1月か2月上旬の消印には私なりの深い思いがある
いいのか、わるいのか
何に成るというの
お互い様じゃない
とか、頭の中を駆けずり回っていて、出せない


安易な気持ちは、いつか私に何を齎すかな
どんな意味を篭めてたって、伝わらないなら私の気持ちは無かったと変わりない
汲んで知って欲しいのかもしれない
出来るなら、現状見えるだけの理由で汲んで欲しい



上手く君を躱すことも出来なくなってきたな
後、何年だろう
意味が解らないよ


友達なのか
知人なのか
なんなのか







私が恋人を作れない理由ではあるけどね
其れは愛に反した意味だよ
失礼だよ
相手に
私だけ保険に入って
私だけケアを受けるなんて

君の行為にはしないよ
君が昔、同じ思いを抱え過ごしてた日々を
認める訳にはいかないから


将来、決別
仲違いこそが善良だと
思いたくはないよね


さっき手紙が届いた。
交互が途切れ、立て続けに届く時の手紙は大抵、鬱々しい内容だ。
仕事の前には…、と思いながら職場にある喫煙所で開封したよ。



紙切れ、薄く小さな。
描かれた絵が、
あまりに子供じみ、
君が構成した世界に

あの二人しか居ないから

泣きそうになったよ
誰がスペックか、
何故、悲しく悔しいのか






愚問だ。

何でだろう
空っぽでカラカラと揺れるあたしが、
いや、あたししか
もう、残ってないと

知っていた、よ


明日、出せるといいな。
口にした約束
守ったでしょ。


院内電話は禁止、というか大抵は公衆電話や携帯電話。病室や、科によって様々だと思うけど。

あれは何年前の冬だったかな。
外は真っ暗で、
足元は凍結していて、
雪が吹雪いてた日だった(こっちはね)

携帯電話を取り出すと、

着信履歴一件


見覚えがない。

時間は59秒間
留守をつけてないから、それが限界らしい。

何となくリダイヤル
だけど、頭の片隅じゃあ判ってた。明白だった。

〇〇〇病院です。
嗚呼、やっぱりね、
看護師と会話をし、やはり電話を禁止され出られない状況だと聞く。
携帯電話を閉じて夜道を帰っていったよ。

なんで不利になるのに掛けて着たんだろ、とか
この時間は出られないって教えたじゃん、とか



滔々と雪が降る
冷たくて、でも傘は必要ない
星が見えるよ
キミは見れないね

どんな気持ちで、
どんな顔をして受話器を取り
どんな顔をして受話器を置いたの


ただ、なんとなく
胸の辺りが、若干

揺らいだ
あと、微妙に、少しだけ

申し訳ない気持ちで
雪に跪いたっけ。


おやすみ。
朝になるよ、
早く起きて。