私はお腹の脂肪を使った自家組織再建をしていますが、退院して間もない頃から*「なんだかグルテンを含むものを食べると眠くなるような…?」と薄々感じていました。

*入院中はパンなど小麦を使ったものは出ませんでしたが、考慮されてるのでしょうか?

 

「お腹いっぱいで少しウトウトする」程度のものは誰にでもあることだと思いますが、それとはちょっと別物の、「体中がとにかく重くて、起き上がったり歩いたりするのも一苦労。本気で起きていられなくて、めちゃくちゃ眠い&ダルい。」という症状が、やっぱりどうもグルテン有りの食事をした後に出るようだったので、例のごとく調べたところ、腹部の手術が発端となりグルテン過敏症などを発症することはそう珍しくもないそうです。

どうも腹部の手術による炎症が、人によってはセリアック病・グルテン過敏症・過敏性腸症候群(IBS)などを引き起こしてしまうそうで、私のような大掛かりの手術に限らず、帝王切開や盲腸など一般的な手術でも見られるそうです(もちろん男女問わず)。

 

グルテン過敏症とは

セリアック病の場合はグルテンに全く耐性がなく(昔あったのに失ってしまった、という例も)、パンやお醤油・ビールなど、少しでもグルテン(すなわち麦)を含むものを口にすると腸が炎症を起こし、数時間後に嘔吐・腹痛・下痢などの症状が出てしまいます(中には軽い症状のケースもあるそうですが)。発症率は1%と稀です。

ちなみにグルテン過敏症は発症率がまだ定まっていないようです。

 

一方、グルテン過敏症(non-celiac gluten sensitivity)はそこまで酷いものではなく、グルテンを含むものを食べるとお腹が張る・頭痛がする・便秘になる・倦怠感を感じる・眠くなる・頭がボンヤリする・イライラする・筋肉や関節が痛む・鬱っぽくなるなど、一見「異常」とは思わないような地味な症状(笑)が出ます。貧血にもなりやすいと言われています。

 

また、セリアック病は慢性ですが、グルテン過敏症(特に手術が発端となったもの)は、いずれ回復する可能性もあるとされ、術後2年ほどの時点でまた試しにグルテンを取り入れてみても良い、という見解もあるようです。

ちなみに、麦アレルギーはこれらとはまた異なるものになります。

 

グルテン耐性の度合いを確かめるには(私の場合)

実は私が初めて「グルテンだめかも?」と気づいたのは2019年のことで、2020年に再建手術をしてからはそれに輪をかけて悪化してしまった、という状態です。

 

2019年の私は日々の疲労に限界を感じており、一方で周りを見ていると仕事が終わってからジムに通ったり、平日でも仕事以外の時間を充実させている人が多く、「一体どうやって??」と思いながら、私は帰宅するとご飯を食べてシャワーを浴びるのが精一杯なほど疲れ果てていました。(仕事もそれほどハードではないにもかかわらず)

 

ようやく「どうやってそんな元気があるの?」と周りに聞いて、自分の疲労感を話したところ、「仕事終わりはもちろん疲れてるけど、そこまでじゃない」との意見を聞き、初めて「これは普通じゃないのかも」と気づきました。(遅いです。笑)

この時点でもう数年続いてました。

犯人を突き止める:エリミネーション・ダイエット

そうして実践してみたのが当時流行っていたエリミネーション・ダイエット(elimination diet)です。エリミネーション・ダイエットは、自分が知らずにアレルギー体質を持っていたり相性が合わない食べ物を探り出す方法で、まずは1ヶ月間、疑いを持つ食材を一切口にせず、その期間の体調などを観察し、その後またその食材を食べて、体調に変化があるかを観察するものです。

人によってはお肉や砂糖を抜いてみたり、コーヒーやカフェインを止めてみたりと様々です。

 

ちなみにエリミネーション・ダイエットは、健康な人を対象にしても物議を醸すくらいなので(除く食材によっては必要な栄養摂取が困難になるため)、病気や治療中の場合は特にご注意ください

必ず医師や栄養士とのご相談の上で。

 

現に私がグルテンを選んだ理由も:

  • 一日に必要な栄養素の中にグルテンは含まれない(穀物や炭水化物はお米でもいいので、グルテンはカフェイン同様、摂取量がゼロでも問題なく健康的に生きていける成分)という点と、
  • 「グルテンが及ぼす影響」を当時何かの記事で見て、その数が多く、自分に当てはまるものばかりだったから

でした。結局一番の魅力はその条件と効率の良さでした(笑)。

 

そして私の場合、そのグルテンフリーの1ヶ月が驚くほど絶好調でして(笑)。便秘も改善され、頭がボンヤリする感覚や時おり感じる鬱っぽさもなくなり、疲労感からも開放され、こんな快適に毎日過ごせるのかとびっくりしました。もっと早く知りたかったです(笑)。

 

手術前 vs 術後の症状の変化(私の場合)

よりによって私はグルテンを含むものが好物に多かったため、思い返せば昔は1日3食、何かしらグルテンを口にすることも少なくありませんでした。

パンやイタリアンだったり、うどん・ラーメン、お好み焼きや肉まん・餃子、揚げ物などなど…

 

手術をするまでは、その頻度を週1〜2食に抑えるだけでも体調が優れ、特に問題なかったのですが、術後はその一食だけでも食後の症状が酷く、無理を感じました。

 

一番耐えられないのが眠気・倦怠感ですが、お腹の張りなどもあり、腹部は脂肪を取っているのでただでさえ余裕がなく、パツンパツンになります。更に、パツパツに皮膚が引っ張られるせいなのか、別の副反応なのか分かりませんが、おへそ周りが痒くなります。

正直、これだけ酷いと好物への好感もさすがに薄れてきます(笑)。

 

特に術後3ヶ月間が一番酷く、そこからは1〜2ヶ月に一度くらいのペースで「どうかな」と試しながら過ごしていましたが、私の場合、「もう、あなたを食することはないのでしょうね」(笑)と諦めたのが:

 

① パスタ類全般

② 欧風カレー

③ 肉まん

 

あくまで私の場合ですが、パスタとカレーは100%の確率で酷い倦怠感が出ます(泣)。現に、パスタの原材料となるセモリナ粉はグルテン量が比較的多いそうで、欧風カレーもとろみを付けるために強力粉が使われるそうです。小麦粉の薄・強などはグルテン量を表しており、強力粉が一番グルテンを多く含み、薄力粉が一番少ないそうです。

 

幸い、パスタは今はちゃんと美味しくて(←大事 笑)グルテンフリーのものも簡単に手に入るので特に不便も感じず、カレーはグルテン以前にターメリックとタモキシフェンの相性の悪さも加わって、もう食べなくなりました。

グルテンだけの問題なら、最近はグルテンフリーのカレールウもあるので大丈夫だったんですが…

 

ちなみに私の場合、空きっ腹でグルテンを口にすると症状がでる確率が上がります。あとはもう運試しのようですが、週末など万が一倦怠感や症状が出ても困らない時にパンやクッキーなど食べています。

手作りなら米粉やグルテンフリーの粉で代理して色々作れるのですが、ものによってはその手間が…。←エリミネーション・ダイエット中は餃子の皮もそば粉で作ってみたりしてました。ちなみに形は酷かったですが(笑)、味はそば粉の香りも引き立って意外と美味しかったです!

 

ただ、グルテンフリーで過ごすには日本は最適な国だと思います。お醤油を除けば和食は基本グルテンフリーですし、最近はたまり醤油えんどう豆醤油・そら豆醤油などグルテンフリーの調味料もアマゾンなどで手に入ります。

 

最後に

最後になりますが、セリアック病は検査で確認することができます。厳密に言うと、グルテン過敏症はセリアック病の検査が陰性にもかかわらず、上記のような症状がつづく場合診断されるものですが、グルテン過敏症の診断自体もまだ比較的新しく、セリアック病ほど詳しく知られていないのが現状です。私はと言いますと、セリアック病の検査をする以前にもう食生活の改善を実践しているので、検査まで至っていません(笑)。

可能性は無きにしもあらずですが、いずれにしてもセリアック病の治療法はグルテンを徹底的に食事から除くしかないので。

 

もし同じようにお腹の手術をしてから食後の倦怠感などに悩まされている方がいらっしゃれば、もしかしたらグルテンを抜いてみると何らかの改善が見られるかもしれません。

 


出典
 

 

エリミネーション・ダイエットのメリットや注意点(英語)

 

セリアック病・グルテン過敏症・麦アレルギーの違い(英語)

 

アメリカ国立衛生研究所のセリアック病の説明(英語)

 

European Society for the Study of Coeliac Disease (ESsCD) guideline for coeliac disease and other gluten-related disorders (2019). https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6545713/

 

コロンビア大学の研究チームがグルテン過敏症のメカニズムを一部解明(英語)

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4003198/