がんみたいな大きな病気になると、セカンドオピニオンもとても大事です。
意見が同じならそれだけ確信をもって治療に挑めますし、異なる場合は診断ミスに
気づいたり、必要のない手術を回避したり、命拾いすることもあります。
例えば、稀な例だとは思いますが、女優のリタ・ウィルソンは、以前から
非浸潤性小葉がんを患っていて、毎年検査を受けて経過診察をしていましたが、
ある年異変が見つかり、病理検査では、多形型という珍しいタイプのがん
(pleomorphic carcinoma in situ) が見つかりましたが、これも非浸潤性との
結果でした。ですが、乳がんを経験している友達に「病理のセカンドオピニオンを
受けたほうがいい」と促され、そうした結果、浸潤性小葉がんと告げられ、
どちらが正しいのか確かめるべく、サードオピニオンまで受けた結果、
やはり浸潤性のがんで手術が必要となりました。アメリカでも病理のセカンド
オピニオンはあまり耳にしませんが、本人も「損はないからセカンドオピニオンは
受けるべき」と強く語っています。
日本でも近年はセカンドオピニオンが定着しつつありますが、やはり欧米の制度とは
若干異なり、縛りがある印象も受けます。例えば、こちらに綴られている、主治医に
不満がある場合は受け付けない旨や、元の主治医の了承なしでは治療を受け付けない
などの点です。
欧米では「がんになったら、まず自分が信頼できる医療チームを見つけることが大事。何か違うと
思ったら、諦めずに探しつづけて。」と言われるほど患者の権利とされています。
私は、もちろん上記の項目に該当しませんでしたが、この縛りになんとなく違和感
を感じ、それ以前に、色々調べた上で「日本で治療を受けるならこの病院」ともう
揺るぐ気もなく定めていたこともあって、でもセカンドオピニオンは受けたい、
ということで、海外に目を向けました。
※触診など、医師が直接触ったり見てみないと確信を持てないものもありますので、
その点は限りがあることも頭に入れておく必要があります。
あまり需要がないかもしれませんが、もしご興味のある方がいらっしゃれば、
その時集めた、海外からのセカンドオピニオンの依頼を受け付けている医療機関の
情報を載せておきます。いずれもがん治療で名の知れた病院です。私の場合、
とことん調べ尽くした上で検査結果などの資料はすべて自分で訳しましたが、
医療系に特化した翻訳会社などに頼むのが一番安全かもしれません*。
(翻訳が間違っていたら元も子もないので。)また、画像検査のデータなどは、
がんになる前からいつもCD・DVDで頂くようにしています。現在はコロナ下で生じる
国際郵便の遅延も要注意です。
*病院によっては翻訳サービスもあるかもしれないので、まず尋ねてみるのがベストです。
大きな病院ですと、海外の病院と連携することに対しても協力的な姿勢を持ってくれます。
- MD Anderson Cancer Center
(MDアンダーソン・がんセンター、米テキサス州)
世界で1位と言われるがんセンターです。こちらでは病理のセカンドオピニオンしか受け付けていません。(治療のセカンドオピニオンはなし)
費用:$272〜
ビデオを介した医師との直接の会話:なし
- Memorial Sloan Kettering Cancer Center
(メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター、米ニューヨーク州)
こちらでは希望すれば通訳の手配も可能です。
費用:希望する内容によって異なるため、連絡して確認する必要あり
ビデオを介した医師との直接の会話:選択可能 ※本国の主治医の同席必須
- Dana-Farber Cancer Institute
(ダナ・ファーバー癌研究所、米ボストン州)
まず病院のアカウントを作成する必要があります。どのような形式で届くのか確認できるサンプルも用意されています。診断した医師の詳細など、細かく記載されます。
費用:$2,000
ビデオを介した医師との直接の会話:なし
- Cleveland Clinic
(クリーブランド・クリニック、米オハイオ州)
こちらもまずアカウント作成が必要です。診断に必要な資料をすべて送った上でビデオを介したコンサルテーションとなります。
費用:$800
ビデオを介した医師との直接の会話:あり
- UCSF Medical Center
(カリフォルニア大学サンフランシスコ校医療センター)
こちらもダナ・ファーバーと似たような流れで、アカウント作成が必要です。
費用:$700
ビデオを介した医師との直接の会話:なし
- Moffitt Cancer Center
(モフィットがんセンター、米フロリダ州)
費用:$2,500〜
ビデオを介した医師との直接の会話:なし
- UCLA Medical Center
(カリフォルニア大学ロサンゼルス校医療センター)
費用:記載がないので連絡する必要あり
ビデオを介した医師との直接の会話:あり
- Mount Sinai Hospital
(マウントサイナイ病院、米ニューヨーク州)
費用:希望する内容によって異なるため、連絡して確認する必要あり
ビデオを介した医師との直接の会話:なし
- The Royal Marsden
(ロイヤルマースデン病院、英ロンドン)
こちらでは、診断書のみ(ビデオなし)、あるいはビデオを介したコンサルテーションの2択があります
費用:£495(診断書のみ)/ビデオありの場合は固定金額なし
ビデオを介した医師との直接の会話:選択可能
- Gustave Roussy Institute(グスタフ・ルーシー病院、仏パリ)
こちらもアカウントを作成してセカンドオピニオンを申し出るシステムですが、費用やビデオの有無についての詳細は見当たりません…
出典
リタ・ウィルソンがセカンドオピニオンによって正しいがんの診断を受ける
