薔薇の騎士 in Milano | オペラ歌手くみバードの、ひたすらオペラな人生

オペラ歌手くみバードの、ひたすらオペラな人生

主催している「ありどおろ座」オペラ団の情報や合唱の練習など音楽家としての生活です。

私は実は隠れワーグナーファンだ。何故隠れかと言うと全部が好きではないから。ローエングリンかトリスタンとイゾルデだったら喜んで見るけど他は勘弁して欲しい。それに外れた声でギャアギャアやる歌手だったりしたらお金貰っても見たくない。

 ワーグナーより好きなのはリヒャルト·シュトラウス。どれも割といいな。 

30年以上前ミュンヒェンでハンス·ホッターのレッスンを受けた時、リヒャルト·シュトラウスの家に連れて行って貰った。ホッターはシュトラウスと姻戚関係だったし大変可愛がられたらしい。懐かしい思い出だ。 

そんな訳でとても期待していたのだ、スカラ座の薔薇の騎士。

ところが···悪いけれど私の中ではでワースト3にランクインした。
私達は1番前の席だったのだが、驚くべき事に声が聞こえない、何歌っているか言葉も分からない。特に狂言回しの様なしょっちゅう出てくるバスが最悪だった。1幕が終わった後私達は全員具合が悪くなってしまった様だ。私1人だったら絶対帰ってたかもしれない。だけど天下のスカラ座❓️の1番前の席なんだから意地でも帰るのやめようと止められた😁





 有名な指揮者なのだろうが(出て来ただけで指揮者が拍手されたの初めて見た)ごくごく平凡。シュトラウスの艶美で濃厚な音楽ではなくまさに相方言うところの少女趣味だった。客層がアメリカ人やドイツ人が多く指揮者追っかけのミーハーが多いのだろう。全く困った事だが世の中こんなものなのだ。
帰ったら是非クライバーで口直ししなきゃな、と思うが忙しくてまだ見直していないのが心残りだ。 

ところでこの帰りにミラノ中央駅で泥棒に狙われてヒヤッとした。こちらは総勢5人だし絶対に取られない様にしているのだが、それでも寄って来られると嫌な感じだ。向こうも小集団でハサミ打ちにして来る。最後にはもっと危なそうな連中がいて怖かった。オペラの帰りで午前1時位になってしまったがミラノ中央駅は噂通りますます過激になった気がする。
これからはもっと気をつけなければとつくづく思った。