私は音楽に於いて自分の考えが絶対的に正しい、例えば技術の事を考えないなんて頭悪いんじゃないの?(勉強じゃなくてね)と思っている不遜な😁人間なのだ。ところが先日私の考えというのはすべてではないという当たり前の事に驚いた。
所はイタリア、レッジョエミリアという街のテアトロでのオペラ「仮面舞踏会」。多分オールイタリア人キャストでだからいいという訳ではないが、オケも素晴らしく久しぶりにパワフルなヴェルディを満喫出来そうだったのだが・・・
ソプラノが・・・
私の一番大っ嫌いな音程もビブラートもないそれでいてむやみに大きい声。
あーもう台無しダヨー。
案の定1幕で彼女にブーが出てるしさー、と溜め息をついていたら相方が、
「でもね、見ててごらん、最後にはブラバーってみんなが拍手するから」と言う。
「女っぷりはいい。太ってない、胸が丸見え、変な色気がある、それより何よりもこんな難しい役を一生懸命やっているという真面目な姿が見える。そういう態度をみんなが誉めるんだよ」
ガーーーン
真面目というのは私に1番足りないものだ。
いつも指揮者や演出家とトラブるのは私が真面目にやっていない様に見えていたかららしい。
確かに本番さえちゃんとやればいいじゃん、と思ってたし、不器用なのでガムシャラではなく1つ1つ考えながらやるのでそのトロさが若い時は誤解されてはきたが。
みんなが期待しているのはそういう事なのね~と、カーテンコールで相方の言う通り、彼女への大拍手を見てつくづく自分の考えだけがすべてではないと悟ったのだった。
だからと言って音程位はなんとかしてくれー。
その真面目さを技術の勉強に向けて欲しいものだわ。
やっぱり受け入れられません❗️(笑)
