この頃楽しみになってきた(作品や歌手によるけど)ビューイング!
近くで見れる様になったので、またまた行ってきた。
ちょっと敬遠がちな「トラヴィアータ」・・・
何故敬遠かと言うと、主役のヴィオレッタがいつもハイEsを出す為か、抒情的でないしょぼいソプラノが多くてげんなりするからだ。この役は最後に向かってどんどんドラマチックになっていくはずなのに。
しかし今回は予想をはるかに越えてヨンチェバが理想的なヴィオレッタを歌って、いや、演じてくれたと思う。
あの本当にどうしようもない演出とセットでよくもこれだけきっちりと技術的に歌えて、またヴィオレッタの心情を表現できるものだなと感心する。彼女は生で何回も見ていて、発声にちょっとだけ難ありと思う時もあったが不思議にもこの役はほとんどクリアしていた。たぶん改良しているのだろう、当然だが。これぞリリックソプラノなのだ。
ここの所、リリックソプラノやリリックテノールがいないので耳慣れない人もいるかもしれない(軽い声がはやりだし)。
またファビアーノもなかなか健闘していた。同じ様に技術も演技も合格だと思う。
以前にこの演出で歌った有名な二人とは全く比べ物にならない。発声の技術もだが上っ面の演技で全く感動しなかった。
それにこういう素晴らしいパフォーマンスが出来たのも指揮者のルイゾッティが陰となりひなたとなり歌手を支えたからとも言える。最も信頼できる指揮者だ。こういう指揮者のもとで歌えるなんて最高に幸せだろうなあ・・・