ガルニエ~恥かいた~エリオガバロ | オペラ歌手くみバードの、ひたすらオペラな人生

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主催している「ありどおろ座」オペラ団の情報や合唱の練習など音楽家としての生活です。

私は食べ物の好き嫌いが多く、でもそれは単に食わず嫌いだという事が多い。

何事においてもそうで、専門である音楽でもその傾向が強い。

しかしそれではいかんなあ、とつくづく思わされた演奏を聴いてしまった。

と言うより、とんでもない恥をかいたというべきだろうか・・・

 

パリのガルニエは私達にとってとってもお気に入りな場所だ。

それは何といっても大好きなシャガールがあるから。

ただここでは私の好みのオペラはめったにやらないので、パリを訪れる事はあっても今まではあまり足を踏み入れなかった。

今回もバスチーユで大好きなアルバレスとアントネンコを聴きに出かけたのだが、

時間があるから、まあガルニエも行ってみようかね、と軽い気持ちだった。

しかもオペラの内容も知らず、調べる事もせず、

そして、なんと!検索し間違えて全く違うオペラだと思ってしまっていた。

 

私が信じ込んでいた題名はどこでどう間違えたのか「金鶏」。

 

ところが席に座ってキャスト表を見たら、作曲者はカヴァッリとなっている。

アレ?金鶏ってさ、リムスキー・コルサコフじゃないの?

あらら、金鶏じゃないじゃん、全く違うわ、誰?金鶏って言ったの?

何このオペラ?

と、連れ合いとおバカな会話をしていたら突然、

「エリオガバロ」と隣の人に言われてびっくり!

偶然にも隣に座っていたのが日本人だったのだが、私達のおバカな会話に我慢できなかったのだろうね。

「有名なローマの皇帝でバロックオペラです」と教えて頂き、とんでもない恥をかいてしまった・・・

きっとなんちゅう日本人だと腹立たしかっただろうね。

そんな感じだったけど・・・(違ったらごめんなさいませ)。

 

さて、そんな中で始まった「エリオガバロ」だったが、これがまあびっくりする程面白かったのだ。

と言うより、苦手だと思っていたカウンターテノールが素晴らしくてびっくりしてしまった。

何がいいってちゃんと声区の転換があって発声がきちんとしている。

あらためてやっぱり技術があるって凄いことだなと思わされた。

この歌手は「フランコ・ファジョーリ」。

技術の他にも、まだ若いが既に舞台人としての大物オーラも大いにある。

新たに私の中でこれからも注目していきたい一人に加えられて誠に嬉しい。

長生きはするもんだ・・・とちょっぴりでも勇気をもらったかな、なんちゃって♡