旅行総括♡ | オペラ歌手くみバードの、ひたすらオペラな人生

オペラ歌手くみバードの、ひたすらオペラな人生

主催している「ありどおろ座」オペラ団の情報や合唱の練習など音楽家としての生活です。





去年は10人、今年は1人少なくて総勢9人でした。
なんかこの頃修学旅行化してるなあ。
みんな自立している人達なので何のトラブルもなく思い思いに旅を謳歌している様でした。

今回見たもの。
*カプリッチョ             パリ・オペラ座(ガルニエ宮)
*リゴレット              スカラ座
*アイーダ               ピサ
*メリー・ウィドウ           ナポリ・サンカルロ
*オテロ(ロッシーニ・コンサート形式) バルセロナ・リセウ
*オテロ                バルセロナ・リセウ

さて、これらを見て思った事。
いつも思う事だけど・・・
発声完璧な人っていないのねえ、って事。

しかしこれらは2つに分類される。
「発声をわかっていない、習っていない」
「わかっているけれど長丁場でくずれてきている」

大半は1番目だけど私達にとっては問題外なので2番目について。
昔は5~6回キャスティングされていても全部歌う事はなかった。
スター歌手になればなるほど最後の方は降りてしまう事が多かった。
ディ・ステファノなどはすぐ降りてしまうので周りはヒヤヒヤしたという。
ある時は数時間前に「今日はやめた」とバールから電話一本で帰ってしまったらしい(笑)(プロッティ談)。
また最後の大物パヴァロッティが出る出ないを毎回繰り返してきっと興行主や支配人は疲れ果てたのだろうな。
メトの今の支配人が日本での講演で「これからは歌手に我儘は言わせないし使わない」みたいに言ってて、
だから今は割と律儀に歌う歌手が多くなったけど・・・小粒になった気がする。
特にテノールはひっくり返ったりするからそうならない為に禁じ手であるアペルトを多用するはめになるし。

アペルトが何故いけないかと言うと発声が崩れてその後絶不調になるからだ。
酷い場合は出血したりポリープが出来る。
まあひっくり返ってブーが出たらいやだからとりあえずって気持ちはわかる。
ブーを受けると足元から力が抜けていくそうだ。
それにしても私は気軽にブーをする人間は嫌いだ。
そんなのに限ってわかっていない連中が多い。
もしそんな連中に媚びる演奏になったとしたら嫌だし歌手が可哀想だ。
歌い手は自分の為に自分を守って頑張ってほしいわ!
と、つくづく自分に対しても戒めた旅であった・・・なんちゃって。

もう一つ。。。
ご飯はどこも当たりで特にイタリアは極ウマでした!!!