スカラ座 | オペラ歌手くみバードの、ひたすらオペラな人生

オペラ歌手くみバードの、ひたすらオペラな人生

主催している「ありどおろ座」オペラ団の情報や合唱の練習など音楽家としての生活です。

なんだかんだ言ってもスカラ座って好きです。
たとえプライドが高くてチケットも高いクセに感心しない演奏が多いとしても。
歴史あるテアトロの雰囲気が何とも言えませんね。

隣接してるスカラ座ショップはお宝満載でもっと大好きだけど(^_-)

さて、今年のオープニングはトラヴィアータだったのだが、
出演したベチャワがブーイングを浴びて怒っちゃったという噂を聞いていたので、
何故ブーイングを浴びたのか、それを知りたくて先日のテレビ放映を楽しみにしていた。

この頃日本でもやたらブーイングをする輩がいるけど、
あんまり気持ちのいいものではないと思っている。
ブーイングするなら鑑賞生命(勝手に名づけた)を賭けてやって欲しい。

私がイタリアで出会った大ブーイングはパルマでクラウスの「ウエルテル」を見た時。
もちろんクラウスにではなくシャルロッテを歌った若い?メゾソプラノにだった。
そんなにしなくてもいいじゃない、これが日本だったら大ブラバーだろうにね、と思ったものだった。
いかにイタリア人が音楽や発声のスタイルにうるさいかがこの時よくわかった。
今回のベチャワもそういう事だったのだろう。

真ん中の声は開けすぎの傾向はあってもいい声なのだが、
高音は完全に開けすぎでその結果喉が締まって抜けてしまう。
彼は昔からその傾向があってどんどんひどくなってる。
その声がベルカントではないと見抜かれたんだろうね。
それなのにメトで大活躍して鳴り物入りで来てたぶんギャラも高いだろうから反感買ったとしても
流石イタリア、他よりは声を聞き分けるというプライドはあるみたいだ。

ブーイングされると頭の中が真っ白になって虚脱状態になってしまうとか。
そりゃショックだよね。
でもアラーニャにしてもちゃんと発声に原因があった訳だから、
厳正に受け止めてこれを機会に発声を治して欲しいな。

ダムラウは私達から言わせると完璧ではないが、
発声の欠点を補う器用さと音楽性がありなかなかしぶとい。

演出に対してはどうしても私は辛くなってしまう。
そんなに演技させたらちゃんと歌えないだろう、
オペラわかってないなあ、全く・・・
と、今回もブーブー言ってたのであった。

それにしてもスカラ座行きた~~~い!
いや、スカラ座ショップ!!!ハート