EP6第3章:インフェルノウォーリア/第3話:レクイエム・エテルナム | 大福のイルーナ戦記

大福のイルーナ戦記

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 EP6第3章 インフェルノウォーリア 

ミッション名:レクイエム・エテルナム
※レクイエム・エテルナム…永遠の安息を意味する言葉

---テリートの洞---

グローサ「海の子らは一足先に月の里へ行かはったよ。ここをまっすぐ行けばカルデラ集落に行けるはずや。あんたさんらとはまた会える気がするわ。ほな、さいなら。」


---新しいミッションが開始されました---

---カルデラ集落---

サウロ「これが隠された集落か。山と山の間に村があるなんて…あのまま俺たちだけで探していても、見つからなかったかもしれないね。」


ヨシュカ「見てください!岩壁のいたるところに小さな洞窟が!あれが家なんでしょうか?珍しい造りですね。」


少女「険しい自然を利用した素敵な集落…不思議と住んでいる皆様も活力に満ちているように感じます。」


男性「お前に言われた通り、海沿いに俺の部隊を配置したぜ。これでしばらくはあいつらの牽制になるだろ。この程度しか力を貸せなくて悪いな。」


男性「サンキュー兄貴!今、村の連中に準備を進めてもらってるんだ。兄貴の期待に応える為にも、スーパーに万全な状態であいつらをぶっ倒してやるぜ!」


男性「なあ、マルテ。今更言う事ではないと思うが…」


マルテ「ん?なんだよ兄貴?」


男性「……いや、なんでもない。忘れてくれ。」


冒険者たち[男性2人に寄っていく]


マルテ「なんだお前ら?見かけない顔だな…」


サウロ「突然の訪問、失礼するよ。俺はサウロ。俺たちは警告と大事な用があってこの村へ訪れたんだ。ちょっとこの村の村長と話をさせてくれないかな?」


マルテ「この村の村長だぁ?それならここにいるじゃねえか。俺こそが、このカルデラ集落の村長…いや、勇敢なる炎のボス!マルテ様だ!どうだ、恐れ入ったか!」


[選択肢]
①隣の人ではないんですね
②そうなの!?


[①の場合]
マルテ「おぉい!俺がボスだって言ってるだろ!」

男性「俺が村長?はっはっは、面白い冗談だな。俺はしがない酒飲みだよ。」

[②の場合]
マルテ「なんだぁ!?俺がボスじゃあおかしいってか!!」

男性「はっはっは!驚くのも無理はねえよな。俺も最初聞いた時は驚いたもんさ。」

マルテ「あ、兄貴ぃ…!」


男性「あぁ、話をそらして悪かった。で、警告っていうのは?…オリティウス軍がこの集落を探している?驚いたな。まさかこんな所にまであの恐ろしい連中が来るなんて…」


マルテ「ハッ!そんな忠告いらねえよ!なにが現れようとスーパーな俺様が牙の鯖にしてやる!」


男性「俺か?俺はカガン。今は別の場所に住んでいるんだが、この集落の出身…昔のよしみって事で、こいつの一世一代の頼みを聞きに来たんだ。」


リヒト「一世一代の頼み…?」


マルテ「おうよ!もうすぐ俺たち炎の民といけ好かない大地の民の連中との戦争が始まるんだ。兄貴にはその手伝いを…おぉっと!これ以上は言えないな。」


カガン「お前…それ、もう全部言ってるからな。」


リヒト「せ、戦争ですか!?そんな、どうして…」


サウロ「大地の民だって!?」


少女「サウロ様?どうかなされたんですか?」


サウロ「…実はサチュルは大地の民なんだ。」


リヒト「サチュル?…えぇ!?あの戦士の演習場で会ったサチュルさんが大地の民!?」


サウロ「あぁ。俺が彼女に会った時、確かに彼女は、自分が大地の民だと名乗っていた。まさかここで話が繋がるとは…」


少女「サウロ様!」


リヒト「…赤くて刺々しい双剣!?あんなの見た事がありません!」


マルテ「サチュル…そう言ったな。お前ら、あの女の仲間か!また俺たちの集落を襲いに来たか!!このクソッタレ共!!」


リヒト「ま、待ってください!僕たちは争いに来た訳じゃありません!サチュルさんと今の僕たちは無関係です!」


マルテ「…へ?今度は油断した俺から牙を奪って、大地の民が有利に戦えるようにするって魂胆か。」


リヒト「…どういう事ですか?」


マルテ「みえみえなんだよ!そうやってまた騙すつもりなんだろう!あの女みたいにな!」


サウロ「あの女…?もしかして、サチュルの事を言ってるのかい?」


マルテ「他に誰がいるっていうんだ!あの女、自分は味方だと言っておきながら、襲いかかってきやがったんだ!」


サウロ「…サチュルがそんな騙し討ちのような事をする訳がない!なにかの間違いだ!」


マルテ「間違い?ハッ、じゃあ他の奴らにも聞いてみるか?俺の他にも大勢、あの女がこの集落で暴れ回ったのを見てるんだ!!」


サウロ「そんな…」


マルテ「二度も同じ手には乗らねえ!お前らを倒して、今度は俺が大地の民の本陣に乗り込んでやるぜ!!」


[カガンがマルテを殴る!]


マルテ「いってぇ…!!」


カガン「こぉら、マルテ。そのすぐ頭に血が上る癖を治せって言ってるだろう。お前の悪い所だぞ?そういうの。」


[マルテは起き上がってどこかに歩いていく]


カガン「おいマルテ、まだ話は終わってないぞー。」


マルテ「うるせえ!話は終わりだ!俺様は準備で忙しいんだ!さっさとあの女の所に戻って、首を洗って待ってろって伝えろ!」


カガン「ありゃあ、ふて寝コースだな。昔から変わらねえなぁ。あー。つい手を出しちまったが、大地の民と関わりを持つお前さんらを、このまま放置する訳にもいかないよなぁ。よければお前さんらがここに来た理由を話してくれないか?」


少女「は、はい。実は…」


[理由を話す]


カガン「…なるほどな。お前さんらは神様の啓示を受けて、これから起こる大きな戦争の火種になる神様が人に授けた武器を回収…そっちの兄ちゃんはイルーナ12神の中で一番偉い神様を探し出し、直接戦争を止めてもらおうとしているってか。聞けば聞くほど、正気を疑うような話だな。」


少女「はい。すぐに理解して頂くのは嬉しいかもしれませんが、これは全て事実なのです。どうか信じて頂けませんか?」


カガン「信じるもなにも、俺も一応、神の信者だからなあ。」


リヒト「え!?」


カガン「ああいや…昔から、俺たち炎の民には代々受け継がれている伝承があるんだよ。その中にイルーナ12神の事や神の武器についても記述されていて、その伝承に基づいた形で、この集落の村長が決まるんだ。」


ヨシュカ「なるほど。その伝承によって村長になった彼自身が、神の存在証明になるんですね。」


カガン「まあ、そういう事になるな。俺も昔は半信半疑だったんだが、マルテが俺たち炎の民でも近付こうとしない…一度足を踏み入れたら生きて戻って来られないといわれたケイコクの山岳から、無事に生還できたんだ。神から与えられたという双剣を持ってな。そんなのを見せられたら、誰でも神の存在を信じざるを得ないさ。」


少女「という事は、先ほどマルテ様が持っていたのが神の武器なのですか?」


カガン「あれはとんでもない武器だ。一振りすれば木々を燃やし、鋭い刃は簡単に人の命を奪う事ができる。もう、この集落であいつに敵う者はいない。あれを使えば、瞬く間に戦場は火の海に変わるだろう。」


リヒト「カガンさん…もう一度、マルテさんと話す事はできないですか?落ち着いて話し合えば、マルテさんも僕たちの話を聞いてくれると思うんです。」


カガン「具体的に、どんな話をするつもりなんだ?」


リヒト「これから起こる戦争を回避する為に、僕たちに協力を…神の武器を譲ってもらいたいんです。」


カガン「…それができなかった場合は?マルテが話し合いを拒んだ場合は?」


リヒト「その時は…」


[リヒトは武器を構える]


カガン「…ああ、それがお前さんが神様から託された使命だったな。分かったよ。マルテはこの先のケイコクの山岳の奥地だ。地面が崩れやすいから注意して行くといい。」


リヒト「! ありがとうございます!」


カガン「おっと、嬢ちゃんたちはここで待ってな。マルテがいるケイコクの山岳はとても危険な場所だ。この集落で帰りを待ってるんだ。」


ヨシュカ「嬢ちゃんたちって、ボクも含まれているんですか?」


少女「カガン様がそういうのなら、分かりました。リヒト様、どうかお気をつけて。」


カガン「そっちの兄ちゃんは神様を探してるんだったか?なら、坊ちゃんと一緒にマルテに会ってくるといい。きっと有益な何かが得られるぜ。」


サウロ「…あ。あぁ、分かった。俺も行ってみるよ。ありがとう。」


[リヒトとサウロはケイコクの山岳に入る]


少女「冒険者様、お願い致します。不甲斐ない私の代わりに、どうかリヒト様とサウロ様にお力添えください。」


[選択肢]
①任せておいて!
②ヨシュカを頼んだ


[①の場合]
ヨシュカ「ボクだけ留守番ですか…ハァ。」

セル「へへ、ちゃんと待ってられたら土産話をしてやるよ。」

ヨシュカ「もう、子供扱いしないでもらえますか?」

少女「はい、分かりました!」

セル「ヒヒ、しっかりお留守番してろよ?嬢ちゃん。」

ヨシュカ「うるさいですよ。」

カガン「なんだ?そこの旅人さんもケイコクの山岳に入るのか?まあ、今から行けば前の2人に追いつくだろうが……なぁ、お前さん。戦争は終わると思うか?」

少女「終わります。きっとリヒト様とケルトイ様が戦争を終焉に導いてくださるはずです!」

カガン「…そう、だな。そうだといいな。こんなに小さい子供にこんな無理難題を任せるとは、神様ってのは随分勝手な…あぁ、いや、すまない。しがない酒飲みの妄言だ。俺が出来る事はこの程度。後はお前さんらの力で乗り越えてくれ。」

少女「はい、ありがとうございました。カガン様!」

---ミッションが更新されました---
---ケイコクの山岳・炎の洞見場---

リヒト「ようやく着きました!ここがケイコクの山岳の最奥…!マルテさん!」

マルテ「お、前ら、どうしてここにいるんだ!?俺以外にもここまで来れる奴がいるなんて…もしかして俺を襲いに来たのか!」

リヒト「聞いてください!僕たちは話し合いに来たんです!」

マルテ「…話し合い?」

リヒト「僕たちが、そしてマルテさんがこれから巻き込まれるであろう戦争は世界全てを巻き込むとても大きな戦争です。戦争の先に待っているのは悲惨な未来だけ。それを僕は止めたいんです。僕は戦争を止める為、争いを左右する強大な力を持つ武器…神の武器を回収せよと神々に啓示を受けました。どうかそれを受け入れ、僕に神の武器を渡して…」

マルテ「ふざけんじゃねえ!誰がそんな嘘に騙されるか!…例えその話が本当だったとしても、俺はお前の言葉を受け入れない。もしここで俺が牙を渡しちまったら、俺たちのやって来た事が全部無駄になる!」

リヒト「でも、そうしないと戦争は終わらないんですよ!」

マルテ「…ムカつくなぁ。綺麗事でなんでも解決できると思ってるその考えが!突然現れたお前らに、俺たち炎の民の誇りをかけた戦争を止められてたまるか!おい、起きろブレアード!」

[地鳴りと共に蠍型の大きいモンスターが現れる]

モンスター「余は火竜ブレアード。炎の意思を継ぐ者を守護する竜なり。」

ブレアード「契約に従い、この紅蓮の矛を振るおうぞ。」

リヒト「そんな…!あれも竜なんですか!?サウロさん、冒険者さん、力を貸してください!」

リヒト「サウロさん?どうしたんですか?」

マルテ「おいおい、戦う前から戦意喪失か?大地の民も大した事ないなあ!こりゃああの女を戦場で倒すのも時間の問題…」

サウロ[瞬く間にマルテに刃をぶつける]

リヒト「サウロさん!?」

サウロ「訂正してもらえないかな。彼女は…サチュルは僕が故郷を出てから出会った初めての友人なんだ。彼女が意味なく人を襲うはずがない!」

マルテ「ハッ!やっぱりお前ら、あの女の仲間だったんだな!」

サウロ「違う!大地の民や炎の民なんて関係ない!サチュルを、俺の友人をこれ以上悪く言うのなら俺は君を許さない!!」

マルテ「いいなあ、その顔!ようやく倒しがいのある面になった!いいぜ、大地の民との戦争の前に、遊んでやるよ!」

サウロ「悪いね、リヒトくん。この人の相手は俺に任せてくれないかな。」

リヒト「は、はい!冒険者さん、僕らで火竜の相手をしましょう!協力してください!」

冒険者とリヒト[火竜と戦う]

ブレアード「グ、グウゥ…!」

リヒト「ハァ、ハァ…どうだ。僕だってケルトイがいなくてもやればできるんだぞ!」


[選択肢]
①強くなって来たね
②慢心してはいけないよ


[①も②も同じ会話]

マルテ「くっそぉ!なんでだ!!」

セル「互角か。一方的に負かされた女騎士の時とは大違いじゃねえか!」

マルテ「神の武器を持っている俺の方が有利なはずなのに、どうして決定的な一撃を与えられない!?俺の方が強いはずなのになんで!?」

サウロ「…次で終わりだよ。」

マルテ「チクショウ…!こんな所でスーパーな俺様が、炎の民のボスが負けてたまるか!!」

声「止めぬか。大馬鹿者たちめ。」

[突然、紅蓮色の髪をした男性が現れる]

男性「全く、目を離すと喧嘩ばかり…いい加減、節度という言葉を覚えろ。」

リヒト「あ、あなたは…!?」

男性「私の名はフランメル。万物を浄化する炎を司る神だ。小さき勇者よ。噂には聞いている。そなたらは知の女神ソフィスらに遣わされた者たちなのだろう?このように幼い人間たちを送り込んで来るとは思ってもみなかったがな。」

マルテ「フランメルの兄貴!こいつら、大地の民の手先だ!手を貸してくれ!」

フランメル「落ち着け。マルテ、その刃を与えてやったのは無闇に力を振るわせる為ではない。そなたら炎の民を守る為だ。敵を間違えるな。」

マルテ「ど、どういう事だよ?」

フランメル「…頭に血が上って周りが見えぬようになったか。心を静め、耳をすませてみろ。」

【…どこからか人の悲鳴やなにかが崩れる音が聞こえてくる】

マルテ「な、なんだよ今の音!!おいブレアード、なにがあった!!」

ブレアード「…集落が襲われている。鉄の鎧を纏った者たちが家々を焼き、炎の民を捕らえているぞ。」

サウロ「まさか、オリティウス軍が襲撃し始めたのか!」

リヒト「そんな!集落にはヨシュカくんやあの子がいるのに!」

マルテ[一目散に走り出す]

リヒト「あっ、マルテさん!」

マルテ「俺様の仲間に手出しはさせねえ!全員ぶっ倒してやる!」

フランメル「あいつは本当に大馬鹿者だな。まあ、そこを気に入って奴に神の武器を渡したんだが。」

サウロ「…リヒト、冒険者。君は先に集落に戻ってくれないか?」

リヒト「え!サウロさんは!?」

サウロ「俺はまだここでやる事がある。先に行った彼と一緒に集落の人々を救ってくれ。後で必ず追いつくから。」

リヒト「…分かりました!任せてください!」

冒険者[喜ぶエモート]

[冒険者とリヒトは先に集落に向かう]

サウロ「俺は知の女神ソフィスより遣わされた使者です。あなたにぜひお話したい事が…」

フランメル「あぁ、いい。内容は想像できる。戦の神オリティウスと義の神オブリガウスの争いを止めるのに協力して欲しいのだろう?悪いがそれはできない。」

サウロ「…それは、炎の民が大地の民との戦争を控えているからですか?何故、神であるあなたが人間の争いに手を貸す必要があるのでしょうか?」

フランメル「…フッ。ただの人間同士の争いならば、私も傍観していただろう。わざわざ人智を超えた力…神の武器をマルテに渡しはしない。」

サウロ「それなら何故…!まさか!」

フランメル「そう。私も挑まれたのだよ。土の神エルダスから信徒同士の全面戦争を。」

セル[2人の話を盗み聞きする]

---ミッションが更新されました---
---カルデラ集落---

リヒト「酷い!集落がめちゃくちゃだ。みんなはどこに…」


声「冒険者!」


冒険者たち[振り向く]


ヨシュカ「大変なんです!急にオリティウス軍が攻めて来て、集落の人々を連れて行ってしまったんです!」


リヒト「一足遅かった…!」


セル「おい、アイツは?あの女はどうしたんだよ。」


ヨシュカ「…ボクに家の物陰に隠れるように言って、一人でどこかに…恐らく、集落の人々と一緒に拉致された、かも、しれません…」


リヒト「そんな…!」


ヨシュカ「ボク、あの子と同じ神の子なのに足手まといで、なにもできなくて…どうしよう、あの子になにかあったらボク、ボク…!」


[選択肢]
①皆を助けに行こう!
②落ち込んでいる暇はない


[①の場合]
リヒト「そうだよ!1人じゃあ無理でも、皆で力を合わせればきっとうまくいくさ!さあ、行こう!」

冒険者[喜ぶエモート]

セル「おら、泣いてる暇なんてないぜ!さっさと行くぞ!」

ヨシュカ「…はい!!」

[②の場合]
セル「そうだぜ!おら、いつまで落ち込んでるんだ!」

ヨシュカ「…言われなくても分かってますよ!」

声「ようやく見つけたぞ!俗物共ォ!!」

カルヴァン「クックックッ、まさか貴様らがこの集落に潜伏していたとはなぁ…一匹は集落の人間共々、我が軍の捕虜となった。痛い目にあいたくなければ、貴様らも大人しく我らに捕まるがいい!」

オリティウス兵「カルヴァン隊長、捕虜は全て集落の外へ移動させました!」

オリティウス兵「取るもんも取ったし、そろそろ撤退した方がいいんじゃないですかね?」

カルヴァン「うむ!ご苦労。」

リヒト「どうして…どうして集落を襲ったんですか!?集落の人々はなにも悪い事をしていないのに!」

カルヴァン「フンッ。無知な子供に我らの崇高なる考えは理解できまい。我々は義の神オブリガウスとの戦争に勝利する為、より多くの資材が必要なのだ。戦の神オリティウス様の前では他の神々は全て邪教!であれば、異教徒を罰し、その資材を我が軍が有効的に活用するのが道理というものだろう。」

[選択肢]
①それは横暴だ!
②そんなの間違ってる!


[①の場合]
リヒト「そうです!例え自分の崇拝する神様の為とはいえ、人を傷付け、物資を強奪していい理由にはなりません!そんなの強盗と変わりませんよ!」

カルヴァン「お、おのれぇ!我らオリティウス軍を侮辱したな!お前たち、もう捕虜はいらん!!こいつらをやってしまえ!!」

[兵士2人が近づいてくる]

声「ちょっと待ったぁ!!」

[突如現れた男が兵士を瞬く間に倒す]

マルテ「ハッハッハァ!これが噂のオリティウス軍かぁ?ヘッ、全然大した事ねえな!」

カルヴァン「むぐぐぐ…!貴様ら、異教徒1人になにをてこずっている!早くそいつを倒せ!こんな所で手を焼いていてはオリティウス様に顔向けが出来ん!オズワルド!!」

マルテ「お前がこいつらの親玉か?雑兵じゃあ話にならねえ!このスーパーな俺様と勝負しろ!」

オズワルド「…………」

[大きな地鳴りがする]

マルテ「な、なんだ今のは!」

兵士「カルヴァン隊長、今のって捕虜たちが待機している方角からじゃあ…」

カルヴァン「なんだとぉ!?もも、もしや、あいつが生きていたのか!?どういう事だオズワルド!あいつは谷底に落として処分したはずだろう!?」

オズワルド「…恐らく、強化された鎧で致命傷を回避したのでは、ないでしょうか。」

カルヴァン「くそぉ!不良品めぇ!!」

マルテ「おい、よそ見してるんじゃねえぞ。」

オズワルド「…………」

ヨシュカ「今のはオリティウス軍の人間兵器の声ですよね?でも、処分?不良品?…なんだか恐ろしい単語が聞こえましたが…」

リヒト「…冒険者さん、これは好機ですよ。今の内に、外の様子を見に行きましょう!」

セル「…」

リヒト「ここにいてもマルテさんの戦いの妨げにしかなりません。さぁ!」

ヨシュカ「ボクもあの子の事も心配です。行きましょう!」

冒険者[頷くエモート]

カルヴァン「ま、待て貴様ら!どこに行くのだ!コラー!!」

---ルークス山---

声「うわああああぁ!!」


ヨシュカ「あれは…!」


オリティウス兵「ま、待ってくれよ!俺とお前は味方同士…」


モンスター[兵士を攻撃する]


オリティウス兵「ひっ、ぎゃああああああ!!」


リヒト「な、なんですかあのモンスター!?オリティウス軍の鎧を着ているようですが、仲間を攻撃した…!?」


ヨシュカ「以前見たものと似ていますが、鎧の隙間から見えるのは…!あれは!!」


少女「こ、こっちです!こっち!!」


[モンスターが少女に近寄っていく]


ヨシュカ「もしかして、一人であれと立ち向かう気なんでしょうか?!」


リヒト「僕たちも加勢しましょう!」


少女「リヒト様!皆様も!」


ヨシュカ「大丈夫ですか!?怪我はありませんか?」


少女「はい、私は平気です。それよりも聞いてください!実は…」


リヒト「話は後で!先にこいつを倒そう!」


[暴走したヴィクダートΔを倒す]


リヒト「はぁ、はぁ…やった!やりましたよ冒険者さん!サウロさんが倒せなかった敵を僕が倒したんだ!」


冒険者[拍手エモート]


リヒト「ところで、捕虜となった集落の人々はどこにいるのでしょう?」


声「おーい、リヒトー!」


リヒト[声のする方へ振り向く]


[ケルトイとメイジーが手を振っている]


リヒト[二人の方へ駆け寄る]


リヒト「ケルトイ!よかった、目が覚めたんだね!」


ケルトイ「おぉ、この通り完全復活だ!そんな事より、オリティウス軍に捕まってた奴らの避難が終わったぜ。」


リヒト「ほ、本当!?」


メイジー「月の里のあの子…グローサの星詠みのおかげだよ。オリティウス軍が集落の人々をどこかに連れ去ろうとしている事が分かって、わたしと彼が先回りしていたんだ。」


ケルトイ「んで、あいつらが大騒ぎしている隙をついて、テリートの洞の中に誘導したんだぜ!しばらくすれば、自分たちで集落の方に戻るはずだ。そっちもうまくいったみたい、だな…!」


リヒト「ケルトイ、どうかしたの?」


ケルトイ「…なあ、そこに倒れてる奴って。」


リヒト「そうだよ、僕が倒したんだ!凄いでしょ?僕だってやればできるんだよ!」


ケルトイ「ッ! リヒト、お前…これがなにか分かって言ってるのか!?」


少女「ケルトイ様!」


少女「元はといえば、説明を怠った私の責任。リヒト様に罪はありません。」


ケルトイ「けど…くそっ!」


サウロ「ハァ、ハァ!よかった、追いついた!」


リヒト「サウロさん!」


メイジー「君、今までどこにいたのさ!こっちは大変だったのに。」


サウロ「ごめんごめん。ちょっと神様と話し込んでいたんだ。」


メイジー「神様と話して…?それじゃあ天神アルマスがいたの!?」


サウロ「…いいや、残念ながら集落にいたのは火の神フランメルだった。彼も天神のアルマスの所在は知らないそうだ。それよりも…」


サウロ「…なにかあったみたいだけど、とにかく今は急いでここから離れよう。」


メイジー「えっ、どうして?」


サウロ「集落では今、オリティウス軍と神の武器を授かった戦士…マルテが戦っているんだ。戦いに巻き込まれる前に早く行こう。」


リヒト「マルテさんの加勢に戻らないんですか?」


サウロ「心配しなくても、マルテの方が優勢に見えたよ。しばらくすれば、オリティウス軍の方から撤退するはずだよ。きっと、その後に標的にされるのは俺たちだ。無駄な戦いを避ける為にも俺たちも行こう。」


リヒト「そんな…平和的に解決できると思ったのに。」


サウロ「人生そううまくいくものじゃあないさ。さぁ、行こう行こう。」


リヒト「……分かりました。」


サウロ「冒険者、君にこれを。」


【虹の首飾りを手に入れた!】


サウロ「火の神フランメルからもらったんだ。今後の旅の役に立つかもしれないってね。でも、俺が持っていたら、きっとメイジーの借金の返済に盗られてしまうから。君に持っていて欲しいんだ。頼んだよ。」


[冒険者は倒れているヴィクダートΔに近づく]


少女「…冒険者様たちはこの方の正体はご存知でしたね。」


[選択肢]
①オリティウス軍の兵士だ
②形は違えど、人間だ


[①も②も同じ会話]

少女「彼が着ているヴィクダートΔという鎧は戦の神オリティウス様が新たに創造した特殊な鎧なんです。これは装着した人間に強力な力を与える代わりに、鎧に心も身体も蝕まれ、暴走してしまうようなんです。」

ヨシュカ「だからこんなモンスターのような姿に…?」

少女「暴走した彼はオリティウス軍によって崖の下に落とされました。けれど彼は生きたいという一心で崖をよじ登り、捕虜となった私たちの前に現れ、兵士たちに襲いかかりました。その間に捕虜の皆様はケルトイ様とメイジー様の誘導で、テリートの洞へ無事脱出する事ができたんです。」

ケルトイ「オリティウス軍に無理矢理おかしな鎧をつけられて心も身体もモンスターになりかけていた。その男は癒しの力で、人間の心を取り戻せた。それをリヒトは…!」

ヴィクダートΔ「…家ニ、戻リタイ。娘ニ…娘ニ…」

少女「…ヨシュカ様、こちらへ」

ヨシュカ「ボクですか?」

少女「ヨシュカ様の力で彼に最後の力を見せて頂けませんか?彼の命はもうわずか…その前にどうか、彼にとびきり幸せな夢を、見せてあげてください。」

ヨシュカ「…分かりました。」

ヨシュカと少女[ヴィクダートΔに神の力を使う]

少女「どうかあなたの夢の先に、幸せな旅路があらん事を…」

[眩い光と共に記憶の碑石が現れる]

セル[記憶の碑石を収納する]

セル「ふぅ…ようやく記憶の碑石が手に入ったな。さあ、現代に戻るぞ。」

セル「…あいつらが気になるのか?酷な話だが、これは過ぎ去った過去の記憶。あのオリティウス兵はああなる運命だったんだよ。俺たちが奴らの為にできるのは、大きな戦争の裏側にいた犠牲者を忘れず、未来に繋げる事だけだ。分かったら次に行くぞ。」

---ミッションが終了しました---