今日仕事帰りにタワレコに寄って、GRAPEVINE『真昼のストレンジランド』とThe Mirraz『We are the fuck'n World』を購入しました。どちらも本来は明日発売ですが、早く聴きたかったためフラゲというやつです。新譜を買うことってあんまりないので、このワクワク感も久々。
ある程度聴き込んでから、この2枚もレビューできたらと思っています!特に最近のGRAPEVINEはかなり聴き込まないとよくわからない、難解なものが多いので…。
SAPPUKEI/NUMBER GIRL

¥2,500
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NUMBER GIRL『SAPPUKEI』(2000)

#01.BRUTAL NUMBER GIRL
#02.ZEGEN VS UNDERCOVER
#03.SASU-YOU
#04.URBAN GUITAR SAYONARA
#05.ABSTRACT TRUTH
#06.TATTOOあり
#07.SAPPUKEI
#08.U-REI
#09.YARUSE NAKIOのBEAT
#10.TRAMPOLINE GIRL
#11.BRUTAL MAN

評価:★★★☆ (3.5/5点)

前回凛として時雨『just A moment』を紹介した際に少しNUMBER GIRLについて触れたため、今回彼らのアルバムを一枚紹介しておきます。
NUMBER GIRLは1995年に結成された福岡出身のバンドで、2002年に惜しまれつつも解散しています。4人のメンバーは現在も音楽シーンで活躍するバンドで演奏したりプロデュースをしたりと何らかの形で精力的に音楽活動をしています。中でもバンドのフロントマン向井秀徳(現ZAZEN BOYS)の存在感は圧倒的です。垢抜けないルックスとは裏腹に、腹から絞り出すかのような絶叫やメロディに捉われない歌唱、またNUMBER GIRL後期~現在に至るまでの念仏のような歌唱スタイルは非常に独特で、初めて聴いたときはなんちゅうボーカルやと驚きました。また向井による歌詞も非常に独特で、向井節ともいえる独特な表現で、思春期男子や少女の切なくやるせない感情(初期)や冷たい都市に生きる孤独感や無関心への怒り(中期、後期)などをエモーショナルにえぐり出します。彼らは音楽関係者にもファンが多く、有名どころではASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文は彼らの大ファンで、「NGS(NUMBER GIRL SYNDROME)」という曲まで作ってしまうほどです。また、椎名林檎とは出身地も近く交流があったようで、ギターの田渕ひさ子は椎名林檎のバンドに参加したことがあり、逆にZAZEN BOYSでは椎名林檎がボーカルとして参加している楽曲もあります。

彼らの音楽性としては初期と中期、後期に分けられると思います。初期はいわゆるオルタナ、特にPIXIESからの影響が強く、向井はPIXIESに似たボーカルスタイルを取り、曲調も似ているところがあります。エモ、パンク色も強く、かき鳴らし疾走するギターに感情的なボーカルが乗る、非常に勢いのあるものです。後期は向井の歌唱も念仏ラップスタイルが増え、音もメタリックでありながら和の要素が取り入れられるなど、大きな変化が生じます。今思えばこれらはZAZEN BOYSに繋がる正当な流れだったと思います。

そして今回紹介するアルバムは、ちょうど中期にあたる時期にリリースされたアルバムです。ギターの音が鋭さを伴ったまま少し硬質化しており、勢いが落ちたわけではなく、さらに音楽の幅が広がってきています。彼ら自身のオリジナリティも発揮されてきた、ちょうど油ののった時期のアルバムだと思います。
自己紹介と意志表明のような#01で始まり、「バリヤバイ」と絶叫する切ない#02へと続きます。タイトル通り突き刺すような鋭さを持つ#03の後は、#04,#05とちょうど音楽性の過渡期にあることを思わせる、浮遊感のある楽曲が続きます。#06はファンの間でも人気の高い名曲。#10も人気の高い楽曲ですが、個人的には特別好きな曲ということはありません。#11は8ビートで疾走するノリやすい曲。



PVのため最初に語りが入っています。
just A moment/凛として時雨

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凛として時雨『just A moment』(2009)

#01.ハカイヨノユメ
#02.Hysteric phase show
#03.Tremolo+A
#04.JPOP Xfile
#05.a 7days wonder
#06.a over die
#07.Telecastic fake show
#08.seacret cm
#09.moment A rhythm (short ver.)
#10.mib126

評価:★★★★★(5/5点)

凛として時雨は2002年結成の3ピースバンドです。彼らの音楽を一言で表すなら「冷たい激情」です。硬質でメタリックな音から高速アルペジオまでお手の物のギター、存在を力強く主張するベース、ときにブラストビートを用いるなどヘヴィメタルからの影響を感じるドラム、呟き叫び絡み合うハイトーン男女ツインボーカル。このように鋭く感情的でアグレッシヴでありながらも、常にどこか寂しさや虚しさ、無機質さを漂わせた彼らのサウンドは非常に魅力的です。どこかテクノのような機械的な感覚を覚える曲もあります。その無機質で冷たい感覚は、ギターボーカルのTKが書く詞によってさらに高まります。ほとんど「僕」と「君」しか現れず、儚げで刹那的なその詞世界は他に類を見ません。以前から唯一無二の存在感を放ちインディーズシーンでも非常に高い評価を受けていましたが、本アルバム『just A moment』でメジャーデビューを果たしました。
音楽的には全く違いますが、この鋭角サウンドに独特の詞世界から僕はNUMBER GIRLを思い出しました。向井秀徳のようなカリスマ性を、フロントマンであるTKも備えていると僕は感じます。またメンバーに女性がいるということもNUMBER GIRLを彷彿とさせる一因かもしれません。

アルバムの内容としては、実に凛として時雨らしい冷たく激しい曲と、妄想の世界に耽るかのようなスローテンポな曲が7:3程の割合で収録されたとてもバランスのよいアルバムで、彼らの入門盤としてぴったりな一枚だと思います。
#01,#02,#04と、彼らの十八番であるアップテンポで鋭く切ない曲が続き、その勢いと迫力に圧倒されます。間に挟まる#03はアコギのかき鳴らしが切なく突き刺さる良曲。#05はめちゃくちゃクールなベースリフで始まる曲で、個人的に好物です。#06のインストも、歌詞はなくとも彼らの曲を聴いたときに感じる孤独や寂寞感に溢れています。#07は知名度も高くカッコイイ名曲。僕はこの曲から凛として時雨に入りました。#8,#9,#10は彼らのスローナンバーを存分に楽しめます。#10の後半からの、音と感情の爆発は圧巻。



実はこの記事に貼る為の動画を探す際に、動く彼らを初めて見たのですが、いやーめちゃくちゃカッコイイですね。