だいぶ前のことになりますが、

8月にまた田舎に帰っていました。

今回も絵本は少し持っていって、あとは地元で借りました。


『おたまじゃくしの101ちゃん』

◆かこさとし、偕成社、1973


〈いちべえぬま〉のかえるのうちに、101ぴきのおたまじゃくしが生まれました。天気の良いある日、みんなで遠足に出かけると、途中で101ちゃんがいなくなってしまいます。かえるのお母さんは、メダカ、カワトンボ、アメンボと訪ねてまわりますが…

・・・

〈ざりがにのおおおやぶん〉のセリフや、タガメとのやりとりが可笑しくて、臨場感たっぷりに演じて読むのがたのしい。

個人的には、これは紙芝居で読みたくなる一冊。


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♪おーたまじゃくしはかえるのこー

 なまずのまごではないわいなー♪

と熱唱するぺっぺにぴったりの絵本。


「おかーさんがいーの」とお母さん愛継続中なので、〈おかあさん〉が出てくる絵本も大好き。

数をかぞえるのもブームで、作品中に出てくるおたまじゃくしの名前(101ちゃんとか19ちゃん)に興味を示したり、

お母さんが目を覚まさなくて、みんながうわーんと泣くところでは神妙に聞き入っていて、あとでその泣き真似をしたり。


『かわ』

◆加古里子、福音館、1966

川が生まれて海に至るまでを俯瞰的に。細かい絵を辿るのがおもしろい。

川が好きなぺっぺ、集中してよく見てました。


『もけらもけら』

◆山下洋輔文、元永定正絵、中辻悦子構成、福音館、1990

もけらもけらがいーと思い出したように言うので、また借りました。

山下洋輔さんの言葉のリズムがたのしい。

「もけら もけら でけ でけ」

「しゃばた しゃばた しゃばた ぱたさ」

音好きなぺっぺには、印象に残っていたのかな。



『みみかきめいじん』

◆かがくいひろし、講談社、2009


みみかき名人のひょ・うーたん先生(ひょうたん!)が、弟子のひょうすけ(ミニひょうたん!)と一緒にお客さんの耳かきをしてあげます。

来るお客さんはみなさん個性的…大きなゾウさんだったり、100羽のウサギさんだったり。

それぞれの耳に合う〈みみかきそう〉をひょうすけが畑から取ってきます。


100羽のウサギさんの場面では、ゴロンと横になってもらい、耳かきをしていきます。


それっ ほじほじほじ ほじほじほじと


ウサギさんたち、

「ええわぁ〜」「ええわぁ〜」「ええわぁ〜」

「ええわぁ」「ええわぁ」……


ぺっぺはこの場面が好きで、「ええわぁーええわぁーええわぁー…」「うさぎさんたち、まーるくなっちゃいましたけど」とニコニコして話しています。


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「みみかきめいじんまたかりるー」というので、田舎の図書館へ行きましたが、慣れない配置なので、ぺっぺの相手をしながら探しだせず、ほかの絵本を借りて帰りました。


次に行った時に、本棚を見ながら

「こないだみみかきめいじん探したけどおかあさん見つけられへんかってん。ぺーちゃん図書館の人に〈みみかきめいじんどこですか?〉って聞いてきてー」と言ったら、

とことことカウンターへ行って「みみかきめいじんどこですか、みみかきめいじんどこですか」と言いはじめて、びっくり。

図書館の人は???(タイトルがね😊💦)

あわてて飛んでって、付け加えて説明すると、すぐに探し出してくれ、ぺっぺに手渡してくれました。「みみかきめいじんすきなんやねー」と言いながら。


後日談がありまして、10月にまた田舎に帰ったときのこと。


夏にクーラーが壊れていてじゅうたんコーナーに入れなかったせいか、あまり田舎の図書館へは行きたがらなかったのですが、この日は散歩中に「としょかんへいこー」と行く気満々。

図書館のドアをくぐると、一人でたたたたーと歩いていって、カウンターで「すーべりだいどこですか?」と聞き出しました。

(『す〜べりだい』鈴木のりたけ、PHP研究所、2015)


帰省前から読みたがっていたけれど、予約の順番がまだ来ず、田舎の図書館で探してもらおうかーと話していました。でも、今回はぺっぺに聞いてみてとは促していなかったのに。(そして基本的に慎重なタイプ)

8月のことを覚えてたんやなぁ、と驚いた出来事でした。



先日行った植物園にひょうたんが植えてあって、

「ほら、ひょ・うーたん先生」とぺっぺに言うと、少し間をおいて、ニヤリと笑っていました。


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『こんやははなびたいかい』

◆きしだえりこ作、あべはるえ絵、福音館

 (こどものとも年中向き2005年8月号、2021年7月号再刊)

花火大会をどうぶつたちの視点で描くのがおもしろい。そして自然科学の研究者である阿部晴恵さんが描く、なんとも味のある絵たちがね、いいんです。


『あめふり』

◆さとうわきこ作・絵、福音館、1987

降り続く雨にうんざりしたばばばあちゃんが、暖炉に薪をどんどんくべて、そこにとうがらしやコショウをまいて、からい煙をもくもくと出していきます。空にいるかみなりたちは、たまらずハックショーンとくしゃみを連発、すると雲がちぎれてみんな落ちてきてしまいます。泥水に浸かってしまった雲を、かみなりたちは洗濯して乾かします。みんなはひさしぶりの晴れ間をたのしみます。


童謡の「ふじの山」〈かーみなりーさーまーを しーたにきくー〉をよく歌うぺっぺ。

かみなりさまだよ、といってもあんまりわからなかったようでした。



『ゆうがたさくはな おしろいばな』

◆山根悦子作 多田多恵子監修 福音館 かがくのとも2010年7月号

黒い種で子どものころ遊んだ記憶のあるおしろいばな、散歩の時に見かけます。

朝見るのはしぼんだ花だったんだな、夕方に咲くんだとこの本で知りました。

内容が少しとっつきにくかったのか、めずらしくぺっぺの再読は少なめだったけれど、この本でしっかり〈おしろいばな〉を覚えて、見かけると名前を口にして、触るようになりました。

繊細な絵が持ち味の山根悦子さんの作です。


『へびながすぎる』

◆ふくながじゅんぺい作、こぐま社、2022

ヘビが好きなぺっぺ(長いものが好き)に。

ながーいヘビと気づかずにどうぶつたちが遊んでいると…。

なんでもない話だけど、絵がかわいらしい。

この本を読んでから、事あるごとに、「へびながすぎる」「ながすぎるね」と家族で言い合うようになりました。


『とうもろこしぬぐぞう』

◆はらしままみ、ポプラ社、2021

〈とうもろこしぬぐぞう〉が、みずから皮をぬいでいきます。それだけの絵本ですが、勢いがすごい。

「ばりばり」「べりべり」といいながら一人絵本をめくるぺっぺ。前にも一度借りた本ですが、また読むというので借りました。


わたしと〈とうもろこしぬぐぞう〉の脱いでいく音を交互に言い合ったり、「てーもろこしぬぐぞー」とニコニコして言ったり、靴のマジックテープをはがすときに「ばりばり」と言いながらするようになりました。


じいじも「それおもしろいな」と言ってましたが、残念ながら田舎の図書館には所蔵がありませんでした。

子どもたちの勉強を見る(寺子屋のような?)お手伝いを少ししているので、子どもたちに見せてあげたかったよう。


とうもろこしの種を植えました。


とうもろこしの粒まんまなんですね!

成り立ち的にそりゃそうなんだけども、ちゃーんと理解していないこといっぱいあるなぁ。

この夏は、とうもろこしのひげ(めしべ)に一つずつ実ができていくのも初めて目にしました。



砂浜をひとりでどこまでも歩いていく。

はだしが気持ちいいみたい。


怖がりのぺっぺ、さいごにようやく浮き輪につかまって深いところに行けました。



『えんどうまめばあさんとそらまめじいさんのいそがしい毎日』

◆松岡享子原案・文、降矢なな文・絵、福音館、2022

まめまめしく暮らしているおばあさんとおじいさん。二人とも、何かをしている途中でも、他のことが気になると、ほったらかしてそちらに手をつけてしまう癖があって…くすっと笑ってしまう展開です。


なぜかぺっぺが定期的に読んでほしがって「そらまめじいさんよむのー」と言うので、図書館で2回借りて、3回目に「かりるの」と言った時に買いました。


ばあアンは「この話おもろいな」、おとーさんは「あざとい」から好きでないそうです。わたしはこの絵本を読むとドキュメンタリー映画「人生フルーツ」のご夫婦をいつも思い出します。素敵だなと思います。


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『すいかのプール』

◆アンニョン・タル作、斎藤真理子訳、岩波書店、2018


〈すいかのプールの プールびらきです〉


おじいさんがすいかのタネをぬいて、そのくぼみにつかります。子どもたちもやってきます。

さっくさっく歩いたり、足でぴちゃぴちゃやるとすいかジュースがたまります。すいか投げをしたり、すいかの皮ですべり台を作ったり。

ほんとうにまるごとすいか!その質感がすばらしくて、目で存分に味わえる絵本です。

韓国の作家さん。

日本ではこういうのは出ないなーと思います。

ぺっぺお気に入りで、この夏は2回借りました。


『みぢかなとりのずかん』
◆大島英太郎作、唐沢孝一監修、福音館、かがくのとも2002年2月号

スズメ、ハト、カラスからヒヨドリ、メジロなど11の身近な鳥を紹介してくれます。



ついに、ぐるぐる?を描きはじめた。


積み木でいろんな形をつくる。

三角が好き。


色を意識して積んでいるのがわかる。

積み木は白木のほうがいいという意見もあるけれど、きいろちゃん、あかくん、きれいないろだねーなどといいながら遊ぶのを見ていると、どっちもあったらいいんじゃないかなと思う。




公園の駐車場に落ちている種でずっと遊ぶぺっぺ。

なんのき?といつも聞かれていたので、本を持っていき調べたけれど、それには載っていなくて。

(『木の実ノート』いわさゆうこ作、文化出版局、1999)


通りかかった公園職員らしき方に尋ねると、

「たぶんシナサワグルミだと思います」と教えてくださり、種を上に放り投げて、くるくる回りながら落ちる様子を見せてくださった。

別れ際に「いっぱいべんきょうしてね」と言ってくださる、やさしいご年配の方でした。


種を持ち帰って保管していたのを、10月に見つけたぺっぺ。何の種だっけ?と聞くと、「しなさわぐるみ」と言いました。


勝手知ったる公園なので、薄暗くてもどんどん歩いていきます。


家の近所の公園で苔をさわるぺっぺ。

『ずかん・こけ』(技術評論社)が愛読書です。



わたしがうずまきを描くと、横に線をつけたして「ぺろぺろきゃんでー」と言ってニコニコ。



2歳6ヶ月もたのしくすごそう。