2020/03/27


こんにちは!しっかり毎日更新…

前回は
β, r, δ, ρが速度Vによってどう変化するのか?という話でした。
そして
の大小・正負に大きく左右されるという話でしたね!

今回は、前回グラフに何気なく出てきたVcが何なのかという話です。

Vcはどんな時に出てきたかを説明するために旋回半径を具体例として考えます。


OSつまりが正の時、半径が0になる速度がVcですね。
つまりカッコの中が0になる速度ということです。
車両がOS特性を示す時、Vc以上の速度では円旋回は不可能というわけですね。

このVcはが小さいほど大きくなることがわかります。

ってことは、OS特性を示すような車両設計は避けるというのが普通で、故意に強いOSを有する設計はやめた方がいいということになりますね。


ちなみに…

と置くと、Vcは

とかけます。このAをスタビリティファクタ(stability factor)と呼びます。

このAを使うと、β, r, ρは
こうかけるわけです。ただの式のお遊びです。

こうやってみると、スタビリティファクタはV^2の係数としてくっついていますね。このため、AをUS/OS gradient と呼ぶこともあるそうです。

つまりAの大きさが、速度の変化に対する重みを表していて、正負がUS/OS特性を左右しているということですね。

(重みとか使うと量子力学っぽいな…)

またAはmに比例し、l^2, Kf, Krに反比例するので
諸物理量(β, r, ρ)の速度Vの変化の大きさは、
Mが大きいほど、l, Kf, Krが小さいほど影響大ということになりますね!


本日はこれでおしまいです!
みじかっ!って感じですが、そりゃー前回の補足みたいなところなので…

しかしAが今後もよく出てくるので必須事項ですよ!

次回は、前後輪のコーナリングフォースの着力点とかその辺の話です。

では!