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「THE KILLING 闇に眠る美少女」という海外ドラマを見ていた。

デンマークの犯罪ドラマをハリウッドでリメークしたもので、シアトルを舞台に、ゆっくりと暗~いテンポで進み、ショーランナーであるヴィーナ・サドが、セリフとセリフの間にドラマがあると語っているとおり、何気ないやり取りが続き、1話を見終えても、あれ、今日は何かあったかな・・・と思い返すこともしばしばあるようなドラマだった。

雨天と曇天の多いシーンに、シアトルとはこういう土地柄なのだろうかと思ったが、人に聞くとそんなことはないらしい。心に闇を抱えた登場人物たちに陰鬱な空気感、そして、遅々として進まぬ事件の展開にも負けず、私は見続けた。

2度も放送終了が発表されながらも、今年に入って、日本でも最終シーズンが放送された。

そして最終回、とんでもない感動の波に襲われた。

今まで頑張って見続けて本当によかったと思った。ただ見ていただけで、演技プランを立てたり、表現方法に悩んだり、何のジレンマにも陥ってもいない、そんな自分さえも称えたくなった。

理由は書くまい。

ただ、途中から見たり、流し見したりしていては味わうことができない、1話も逃さず、何なら何回か繰り返しみた者にしか訪れない感動に、私の心はテレビの前で震えた。

マラソンでゴールシーンだけを見ても、野球で逆転満塁サヨナラホームランだけを見ても、ボクシングでノックアウトの瞬間だけを見ても感動とはいかない。

過程を見て、一喜一憂したり、なぜそうなのかと考えたり、そこに至る背景を知れば知るほど、感動は増幅するものなのかと思う。

私はいつも、感動を探して暮らしている。感動の瞬間を待って、音楽をじっくりと聴く。ボクシングの試合を見に行く。本を読む。人の話を聞く。素人の踊りの発表会に行っても感動の種はないかと捜し求める。

当然のことながら感動することなんてめったにないけど、感動したときは、人間ってすごいな、生きててよかった、人生が彩られるものだ。

感動を与えられる側の人は、血のにじむ思いをしているのだろうな。