札幌のホテルで体験したこと(ほぼ文章です)
あたい、札幌行ってきたの。
倶知安1泊、札幌1泊してきたの。
目的はね、怪談会。
怪談会に行くとね、結構高確率で何か起きるのよ。
自業自得だってことはわかってるわ。
だからお守りとかいっぱい身につけていくの。
初日、倶知安では何も無かったの。
みんなで部屋飲みとかして、楽しく過ごしたわ。
2日目、札幌の怪談会の後、居酒屋で2次会して、ホテルに行ったのだけど、
「今日は部屋飲みどうする~?」
「あ~、なんかもういいわ~」
って感じでね、すぐに眠れそうな感じで部屋に戻ったのよ。
部屋の間取りはこんな感じだったわ。ちょっと変わってるわよね。
さあ寝る!もう寝る!今すぐ寝る!
と思ってベッドに横になったの。
眠りに落ちる瞬間にね、なんだかでかい音がして目が覚めちゃうのよ。
最初はね、ボチャンッ!って、何かが水に落ちるような音だったわ。
次は、メキメキ!って、何かがひび割れるような音。
でもね、あたい、ホテルが苦手で、ホテルではまともに眠れないのが
デフォルトなのよ。
ビビりなので、神経質になっちゃうのよね。
だから、小さな音が大きく聞こえてしまったり、幻聴を聞いたりね、
そんな事かしら、と思って、気にしないようにしてるのよ。いつも。
でもビビリだからね、ビビるのよ。
当然よね。ビビってこそのビビり。ビビらないビビりはただの豚よ!
これからはブピりと名乗るがいいわ!
そんなわけで、たいそうビビってしまったあたいは、しばらく目を見開いて、
周りの音にぶひぶひとビビりながら耳を済ませていたのよ。
いえ、正統派のビビりだからぶひぶひ言う必要は無かったのだけれどね。
何も聞こえないのでまた目を瞑って寝ようとするのだけれど、やはり眠りに
落ちる瞬間に何か音がするのよね。
その度に目を開けて、耳を澄ます、そんな事を繰り返していたの。
何度目かの時に、頭の中に、きったない作業服を着たおっさんが部屋の隅で
体育座りしているのが浮かんできたの。
実際に見えるわけじゃないのよ?想像よ?頭の中だけよ?
でも、あたいはそんなの想像しようとしてたわけじゃないのよ。
想像するなら、いや、むしろ妄想するなら、当然イケメンを妄想するわ!
もしくは幼女ね。
ストライクゾーン離れすぎているにも程があると思うのよね。
ぼさぼさの白髪多めの頭で、色黒で、頬がげっそり削げてて、ガリガリのおっさん。
ガリガリ君ソーダ味は好きだけれど、ガリガリのおっさんは別に好きじゃないのよ。
油汚れが染み付いた作業着。グレーてか、グレーにちょっとグリーン入った色。
そんなのが頭に勝手に浮かんでくるのよ。
本当に、勝手に、よ?
もうね、部屋の電気点けて、眠るの諦めました。
でもね、もし眠れたらラッキーじゃない?
なんて思いながらね、ベッドに横になったままで、小説を読んでいたの。
片手で本を広げてね。
親指と小指を手前に、他の7本3本の指は本の背に回して、こんな感じ。
思惑通り、疲れていたのもあって、いつの間にか眠っていたの、あたい。
あ、眠れたんだ~、って気付いたのが、
金縛りにかかっている事に気付いた時だったのだけれどもね。
う~ご~け~~~な~~~~い~~~~~
そう思ってはいたけれど、最初はそんなに慌てていなかったの。
目も瞑ったままだったわ。
慌てたのは、頭の向こう側で、スッ、シュリッ、スッ、シュリ、
片足を引きずって歩いているような音が聞こえてから。
急いで頑張って金縛りを解いたの。
目を開けたら、寝る前と同じように、目の前にそのままの形で文庫本が開かれていたの。
ただ、文庫本の上には、
そっと、節くれ立った手が添えられていたわ。
怪談としてはここで止めておくべきだって、思ってるの!わかってるの!
でも続けちゃうわよ!w
うひっ!と思って瞬きしたら、その手は消えていたのだけれど・・・
もう、これは眠れないな、と、眠るの諦めたのよね。
ところが
なんということか!!
あたい、また寝てたの。
そしてやっぱり金縛りにかかってて、
・・・
うぎゃ~!
もうぜってえ寝ねえ!ぜってえ寝ねえ!!
そう思って、気が付くとまた寝てて、金縛りかかってて、目を開けると
もうね、横になってるの、やめました。起き上がりました。さすがに。
あ~、オチ?オチはねぇ、
親切なおっちゃんだったな、でシメたいところですが、
翌朝、隣の部屋に泊まっていたヅラの音響技師のこいしやさんに、
「ぺんちき~!昨日、俺の部屋からなんか汚いおっさんそっちに行かなかった?」
って聞かれた、って事かな・・・
