AIに続きの物語を書いて貰った。
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丘を越えた先に広がっていたのは、かつて“言葉の都”と呼ばれた廃墟だった。風が瓦礫の間を抜け、遠い昔の声を連れてくる。
「……静かだね。まるで、ここではもう誰も語ることをやめてしまったみたいだ」
ソウマが呟いた。猫耳が風の中の微かな震えを捉えている。
アルトは崩れた石碑の前で立ち止まり、指先で文字の欠片をなぞった。
「“沈黙の契約”……かつてこの都の人々は、真実の言葉を語る代わりに、沈黙を選んだと記されている」
「沈黙を……選んだ?」
「うん。言葉が力を持ちすぎたからだよ。世界を癒すはずの言葉が、人を傷つけ、争いを生んだ。だから彼らは自らの声を封じ、“記憶”だけを残した」
風が強くなり、瓦礫の隙間から光が漏れた。二人の耳がその振動を捉える。
“語らぬ声を、聞け。”
まるで誰かの囁きのように、世界そのものが彼らに語りかけていた。
ソウマは目を閉じ、耳を澄ませた。
その瞬間、沈黙の奥に、確かに“声”があった。
怒り、悲しみ、赦し、そして祈り――語ることをやめた者たちの思いが、静かな波となって押し寄せてくる。
「……聞こえる。彼らは、沈黙の中でも“語って”いたんだ」
アルトはノートを開き、筆を走らせた。
「なら、僕たちがその沈黙を“翻訳”する番だね。声を失った物語の代弁者として」
ソウマは頷き、両手を胸の前で組んだ。
「語られなかった未来を、聞こえなかった声を、そして――沈黙の言葉を。全部、ひとつの物語として繋げよう」
すると、廃墟の上空に漂っていた霧がゆっくりと晴れ、無数の光の粒が夜空に舞い上がった。
それは、かつて語ることをやめた者たちの“声の残響”だった。
アルトが静かに呟く。
「彼らは、もう黙っていない。君が聞いたから」
ソウマは微笑んだ。
「そして、君が書いたから」
二人の猫耳が月光を受けて揺れた。
沈黙の都に、再び“言葉”が芽吹き始める。
夜の空に響くのは、風でも、祈りでもない。
それは、言葉と知恵を携えた二人の――新たな物語のはじまりだった。