【5日目】ジャイプルの朝。ホテルで朝食をすませ観光へ。
水の宮殿(ジャル・マハル)がどうしてもひと目見たかったんだと熱意を込めてお願いをしたら、運転手さんが近くで車を止めてくれた。マハラジャの夏用別荘として建てられた、湖に浮かぶ美しい宮殿。
実は巨大な根っこが水の中に伸びていて、このまま島ごと空に浮かんでいきそう…双眼鏡をのぞきながら広がる妄想。
しばらく車で移動し、ようやく「アンベール城」に到着。湖面が鏡のよう。
城の入り口で、楽しみにしていた「象タクシー」に乗り換える。早朝からたくさんのゾウたちが待機してくれていた。ワクワクドキドキしながら順番を待つ。
個性豊かにお化粧されたかわいいゾウたちの周りでおおはしゃぎ!
朝早起きして来た甲斐もあり、程なくして私たちの順番が回ってきた。丘の上まで続く、万里の長城のような長い城壁を登っていく。150mも続くゾウの大行列!
ゾウ使いのおじさんたちも、ターバンを巻いてキマっている!
ゾウの背中の上は見晴らしが最高。ゆらゆらとゆっくり揺れながら、力強く一歩一歩着実に坂道を登っていく。
壮大な景色。こんなに高くまで登ってきた。
名残惜しくも、あっという間に丘の上にある城に到着。ここが象タクシーの終点。きちんとロータリーを一周して、ゾウたちとはここでお別れ。
気をとりなおしてお城を散策。まず目に飛び込んできたのは、密なフレスコ画が素晴らしいガネーシャ門。ため息が出るほど美しい。
アンベール城のあるここラジャスタン地方は、衣服も建物も明るい色が多いのが特徴。砂漠地方の乾いた空気に鮮やかな色がとても映える。
アラベスク模様に植物モチーフの装飾が組み合わさった、初めて目にする素敵なデザイン。
感動するほど美しいアラベスクの透かし窓も。光をうけて、見る角度を変える度に見たことのない美しい表情が現れる。
きらびやかな鏡の間など、とてもゴージャスな空間が広がるアンベール城。これも初めて目にした、鏡を張り合わせて模様を作っているアラベスク。色んな方向からの光を反射し、きらきらとまばゆい。
イスラムでは偶像崇拝が禁止されていたため、幾何学模様と文字装飾が発展した。お庭のデザインにまでアラベスク文様が徹底されている。
城の中には蛇使いもいるが、蛇はニセモノ。ニセモノと知らずに一芸してもらったばかりに、チップを払わされてしまった!
チャイをふるまってくれるおじさんも。ん~やっぱり本場の味はスパイスが利いてて最高に美味しい!
名残惜しみつつアンベール城をあとにする。バイバイ、ゾウたち!そしてゴージャスな丘の上の城!
アンベール城内にあるヒンドゥー教のお寺をお参りした際、マリーゴールドの首飾りをもらった。お花の香りが車内いっぱいに満ちあふれる。
お腹もすいたところで、選べるカレーランチへ!
今日は一風変わったほうれん草のカレーと豆のカレー。お決まりのラッシーと共に。
そばに置いてある人形が…
化けた!ヒゲまで見事にそっくりな店員に化けた!見たことのない楽器を持っていたので興味津々にくいついたら、快く演奏してくれた。インド楽器のBGMを楽しみながらのランチタイム♪
どこにでもいるガネーシャ。ここではとってもかわいく祀られていた。インドではホントにいたる所でいろんな神様に出会える。
ランチを終え、ジャイプル市内観光へ。ピンクシティと呼ばれるこの街は、確かにどこもかしこもピンクピンクピンク!
1876年、英国ヴィクトリア女王の息子、アルバート王子の訪問を歓迎するため、建物をピンク色に塗り替えたのが始まり。以来ピンク色の塗装が伝統になったのだとか。
お店の壁、薬局のシャッターまでピンク一色!
おばちゃんのサリーまで!
ガイドさんの知り合いの髭ながおじさんと街でばったり遭遇。髪の毛のような長~い髭に興味津々!
「この髭は普段どうしているんですか?」と質問すると、髭ながおじさんはガイドさんの通訳にうなづきながら、髭をくるくると丸めはじめた。どうするのかな?とワクワクしながら見守っていると、そのままターバンの中へ収納した!(笑)
ブロックプリント工房を見学。色鮮やかな布が屋外にはためく素敵な工房。
ブロックプリントの実演を見せてくれた。やはり手仕事の現場を見ると心が動いてしまう。
始めはめんどくさそうにしていた職人のおっちゃんも、このドヤ顔。素晴らしいです。
さっそく何かお土産にできるものがないかと物色開始。すると…身に覚えのある、あの熱い視線を背中のあたりに感じはじめた。インド商人はまちがいなく世界一の商人である。徹底したマンツーマン攻撃で、友人も私も自由にお買い物を楽しめない状況に。
まるで何かの試合のように張りつめた空気。何か買うまでは、きっとお店から出してもらえないだろう。しばらくしてインド商人との攻防に疲れてきたので、いったん友人の様子を見にエスケープ。すると彼女は彼女で、ベッドカバー売り場での戦いを繰り広げていた。しかし、本気で買う気らしい。床一面に何枚も候補を並べて検討している。「布って意外と重いしかさばるんだよね~」とか言いながらも、ベッドカバーとテーブルクロスを両方とも購入。
私も何か…あっ!かわいいハンカチ発見!さっき職人のおっちゃんが実演で見せてくれたゾウ柄のハンカチ。記念にもなるし、お手頃なので数枚購入しよう…自称ミスター・ピンクシティというインド商人のおっちゃんに、「5枚買うから1枚おまけして!」とおねだり。すると「Your Beautiful!This is my gift to you. 」と言って結局2枚もおまけしてくれた♪調子にのってTシャツも2枚買うからもっと安くして!と交渉。すると、また快くまけてくれるのだった。これは、元の値段から既にふっかけられているのでは…。
値切れると得した気になってしまい、ついつい買いすぎてしまうのが罠。現地商人たちとコミュニケーションをとりながら買い物できるのは旅の醍醐味でもあるが…。
ミスター・ピンクシティのご好意で、特別な品を見せてもらえることに。ついて行ってみると、そこには所狭しとならべられた高級ペルシャ絨毯が!当然私たちのような若造が買える代物でないことは、インド商人たちも分かってくれているようだ。
こんな美しい絨毯を踏みつける勇気と金を持てる日は、一体いつやってくることやら…。今はタダで、目の肥やしにさせていただく。
つづいてジュエリー工房を見学。インドの職人さんたちは、親から代々仕事を受け継いでいる人がほとんどらしい。
工房の入り口で青年に声をかけられた。記念にこっそり一粒の原石をくれるという。しかし、当然こんなちょろまかしにはしっかりと理由が…「はい、チップちょうだい!」と熱い目線攻撃を浴びる。
またもやプレッシャーを感じるショッピングタイム再開。宝石にまったく興味のない私は、となりで目が宝石のように光輝いている友人の姿を静かに見守っていた。「日本で買うともっと高いんだから!」と品定めに夢中の友人。交渉人のように見事な値切りテクを発揮し、ついに社長までひっぱりだした!
長期戦の末、見事交渉成立。誕生石サファイアのネックレスと、もうひとつ何やらひとめぼれの宝石を購入。相方が二つも買ったので、私はタダで釈放。ホッ…。
「ジャンタル・マンタル」入場。全体像は積み木のおもちゃを広げたような不思議空間だが…
その正体は天文観測施設。天文学者でもあった当時のマハラジャが建てた施設で、時刻や太陽の高さ、星座の位置、日の出と日没の太陽の位置などを計測できる。
マハラジャはこれらの測定値をもとに暦をつくり、天候予測などもおこなったという。
なるほど、太陽の位置が変わるにつれて動く影が、いろんなことを教えてくれるという仕組み。考えた人、あったまいい~。
まるで屋外モダンアートみたい。機能をシンプルに追求した形には、美しさも生まれる。
「シティ・パレス」入場。現在もマハラジャ一家が居住しているピンク色の王宮。
この銀色に輝く巨大な壷は、1902年にマハラジャが英国を訪問した際、毎日の沐浴のためにガンジス河の水を入れて持っていったもの。私がすっぽり隠れてしまうほどの大きさのこの壷は、世界最大の銀製品としてギネスブックにも登録されている。
糸車かな?と思って近づいたら、なんと銃でできたオブジェだった。
マハラジャが使用した馬車コレクション。さっすがマハラジャ!
なにやら騒がしいので行ってみると、そこにはマハラジャ…のいとこが!有名人らしい。
インドの国鳥、クジャクをあしらった門。門の時点で超豪華!
居住スペースは非公開だが、中はいったいどんなゴージャスな空間になっているのか。興味津々!
歴代マハラジャの豪華絢爛な衣装や日用品のコレクションが展示されている館も。王宮は隅々まで贅をつくされ、見ているだけでリッチな気分になってしまった。
シティパレスを出て近くの通りを散策していると、目と鼻の先に「風の宮殿」が。しかし運悪く修復中だった。
土建屋さんが人形のように張り付いている姿がおもしろい。インドの建築現場の足場は、すべて竹で組まれているようだ。またもや新たな発見。
横から見るとかなりうすっぺら!それにしてもこの足場、とっても不安…。
観光の途中、ガイドさんにおねだりしてバープーバザールに連れて行ってもらった。
ジャイプルのバザールには布を売るお店がたくさん並ぶ。テキスタイルと宝石で栄えた街なのだ。バザールは、次から次へと目移りする程大量の商品と客の呼び込みで活気に満ちていた。
インド人の売り子たちは、誰に教え込まれたのかどこから覚えてきたのか、ちょっと古いギャグを連呼。「ナンデダロー」「キミカワウィーネ」「ナマムギナマゴメナマタマゴ」!
16:00頃ホテルに送り届けてもらい、待ちに待ったフリータイム!さっそくホテル前でリクシャーをひろい、ジョハリバザールへ向かうことに。
すると、「ジョハリバザールは今日休みだから、他のバザールに連れて行ってやるよ」と言うリクシャーのおじさん。絶対いい加減な情報だ。インド人は嘘つきばかりと言うが、ここは貴重なフリータイム。無駄にはすまいと、こちらもしょっぱなから喧嘩ごし。むちゃくちゃな英語で押さえ込む日本人女子ふたりの勢いに圧倒された様子のおじさんは、あきれ顔でジョハリバザールへ出発。
おどしが効いたのか、きちんとジョハリバザールに到着。リクシャーに乗って、きちんと目的地にたどり着ける嬉しさとありがたさ。日本では当たり前のことが、インドではぜんぜん当たり前じゃない。まっすぐ目的地へ行ってくれただけのリクシャーのおじさんに、なぜか少しチップをあげてしまう。
しかし始めは変なところに連れてこられたんじゃないかと少し心配した。バザールの入り口がわからなかったからだ。地図を見ると確かに近いところまで来ていたのでしばらく彷徨っていると、ようやくバザールの入り口を発見。
薄暗い通りに一歩足を踏み入れてみると、きらびやかな店が並ぶアーケードがずらりと奥まで続いていた。豪華な布やアクセサリーが揃う、インド女子たちのお買い物スポットのようだ。
サリー以上にインド女性に似合う衣装は、この先出てこないだろう。サリー作りは、日本の着物のように反物選びからはじまる。ジャイプルはテキスタイルの街。はるばるスリランカからも、サリーの生地を求めて女性たちが集まる。
20歳を迎えた少女たちは、母親や親戚のおばちゃんたちに連れられてサリーの生地を選びにジャイプルへやってくる。サリーをまとった少女たちは、一人前の女性になっていく。
近頃のサリー事情を調べてみた。伝統衣装といえども、やはり女性が着るもの。流行や機能性を重視したものが最近は多いようだ。汗の吸収に優れた綿タイプの上着とスカートがセパレートになっているものや、シースルーなどのお洒落なデザインまで流行り出している。
決まった民族衣装を身につけているという印象のインド女性が、お洒落を楽しんでいるというのは正直意外だった。
同じ物は一つとしてなさそうな程、種類豊富な布。色も模様もたくさんあって迷ってしまいそう。まずは好みの色を伝えて、いくつか種類を見せてもらう。一枚の布の中にも模様がいろいろとあるので、どの部分を肩にもってくるかなど、細かな相談をしながらサリーを作っていく。
ジャイプルは女子力の強い街だった。“カワイイ”ものがたくさんあって、バザールでのお買い物も楽しい。できればもう一泊したいくらいだったが、次の都市アーメダバードに向かわねば。毎日が楽しみの連続。
次回へつづく…







































































