開業前に、「塾を始めようと思っています」とお伝えすると、いろいろな反応がありました。
「塾は多いですからね」
「なかなか大変だと思いますよ」
「この少子化の時代に、どうして塾を?」
そんな言葉をいただくこともありました。
しかし、子育て中、または子育てを終えられた女性からは、比較的好意的な反応が返ってきました。
「いいですね」
「そういう塾があったらうれしいです」
もしそれが社交辞令だったとしても、そんなふうに言ってもらえたことは、とてもうれしく励みになりました。
ところで、サラリーマン講師の時代に、こんなことがありました。
受験の日が迫った小学6年生の保護者の方との面談で、
「これに取り組めば、なんとかなるかもしれない」と思える、ぎりぎりの場面でした。
当時、塾の別部門で使用している教材があり、当時の上司に使用の相談をしました。
しかし返ってきた答えは、
「部門が違うので認められない」というものでした。
何度も状況を説明しましたが、結局認めてもらうことはできませんでした。
組織の事情があることくらいは分かっていましたが、なぜそれが生徒の利益より優先されてしまうのか、当時の私には全く理解できませんでした。
日本の大手電機メーカーの営業部門で責任ある立場にいた方が塾に転職され、
「こんなにダイレクトに感謝を伝えてもらえる仕事はない」と、感激して話されていたのを聞いたことがあります。
また、ある方からは、
「塾の先生は学力がないとできない仕事だけれど、賢い人はあまりやらない仕事ですよね」
と、少し自虐的に話しているのを聞いたこともあります。
離職率のとても高い業界で、いろいろな人が入っては出ていき、本当にいろいろありました。
それでも私は、この仕事が好きでやり続けています。
