wedding (結婚式)やwedding cake, wedding ceremony, wedding dress, wedding ringのように「ウエディング」という言葉は、「結婚」という場面で、一般的な語ですね。

結婚式の誓いを言う場面では、

John Brown, do you take this woman, Mary Smith, to be your wedded wife?

(ジョンブラウン、あなたはメアリースミスを妻とすることをここに誓いますか)

という文でwedを使っている例がありました。

 

wedは古英語の時代からある単語で、「婚約者を妻や夫として迎え入れる」ということから、「男女を結婚させる」という意味に展開したようです。

現在は新聞用語などで使われる以外は、marryを使う方が一般的ですね。

 

ちなみに、marryという単語は、ラテン語maritareが古フランス語marierを経て、中英語に入ったもので、「~を結婚させる」という意味です。

 

She is married to Mike.(彼女はマイクと結婚している)という形、つまり、

be married to 人get married to 人 という形で覚えている人が多いと思います。

なぜ、marriedなのでしょうか?

 

これは、marryがもともと、他動詞で、「親が子供を~と結婚させる」という意味だったのです。

He will marry his daughter to Mike.

  (彼は娘をマイクと結婚させる)

⇓ これが、受動態の形でhis daughterが前に出ると、

His daughter will be married to Mike.

  (彼の娘はマイクと結婚する)

となるわけですね。

 

ちなみに、「と」という日本語に引きずられてbe married withにしてしまう人がいますが、これは「~と結婚する」という本来の意味とはかけ離れたものになってしまいます。

例えば、

He is married with three kids.

という英文はよく使いますが、どういう意味でしょうか?

 

「彼は子供と結婚している」では??ですよね。

withのコアは「ともに」です。

He is married [with three kids].ということで、「[3人の子供とともにある状態で]、結婚している」ということで、「彼は結婚して3人の子供がいる」という意味合いになります。

 

His daughter will be married to Mike.というのは、

His daughter will be married ⇒[to Mike] という図式ができます。

toのコアは「向き合う」という意味ですね。

このことから、「娘は結婚する、その向き合う相手がマイクだ」ということで、理解できると思います。

これは、She was born to an Australian mother and a Japanese father.(彼女はオーストラリア人の母と、日本人の父の間に生まれた)と似た用法ですね。これも、

She was born ⇒[to an Australian mother and a Japanese father].

となって、「彼女は生まれた、その向き合う相手がオーストラリア系の母と日本人の父だ」ということです。

 

このように、語の歴史やコアを紐解くことで丸暗記ではない英語の有意味学習ができるのではないでしょうか?常に疑問を持ち、追究しながら英語学習を進めていくと、頭にも定着しやすくなると思います。(Naka-shun)