【CWC】vs.TP Mazembe―tout puissant | みつぼしをこえてーglory for the fourth star

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サンフレッチェのことをうだうだと。広島のグアルディオラ(確信)森保一と紫の戦士たちの歩みとともに。





サンフレッチェ世界紀行、第二幕はTPMazembe。TPとはTout Puissant(万能)というフランス語で、強すぎて謝謝というノリがチーム名になっちゃってるとか…と軽く引くのだが、リーグ優勝12回、CAFチャンピオンズリーグ優勝5回、うち2009年2010年には連覇、2010年CWC準優勝とブイブイ言わしていてもっと引いている。なんやこの成績…


アフリカのど真ん中に位置するコンゴ民主共和国のチームで、コートジボワール、ザンビア、マリ、ガーナなどの各国代表級が集まるスター集団。前回対戦したAl-Ahlyは白人系のチームで欧州風のソリッドなチームだったが、マゼンベはゴリゴリの黒人系のチームの模様。異次元のフィジカルでの直線的な攻撃で幾多の栄光をつかみ取ってきたチームのようです。



しかし、今宵TP(万能)の名に相応しかったのは我々サンフレッチェ広島でした。強すぎて謝謝。



















◆異次元①-ドグちゃんが軽くふっとばされて泣く



マゼンベは4-3-3、ゴリゴリチームだろうなーという予想は半分あってましたが、丁寧につないで広島を5-4-1にさせて中央でボールを落ち着かせてから攻め入るという入りになりました。


組織的、計画的な―Jリーグでよく見るシャドウをサイドに引き付けてからDFラインとのギャップをもう一人、二人と突いていく動き―崩しは見られなかったものの、Jリーグとは全く異質な間合いと、一度奪ったなと思えるようなタックルにも即座に体勢を立て直す強さでなかなか思うようにボールを奪えず苦しい状況。



ただの単騎突撃なのでチャレンジ&カバーは淀みなくできていたのですが、いかんせん奪えない、そしてかさばるCK。ですが最初にニアすらしで決定機を作られた以外はしっかりと対応できていました。しっかし、7番のアサーレ、ステップワークが半端なかった…w それでも身体を張ってはじき返すキャプテンカッコいい。



それ以上に辛かったのはまったくもってDFラインが突破できないこと…マゼンベは前からぐいぐいきていたものの、最初のプレッシャーをかわせば中盤との連携はバラバラであったので、中盤のスペースは比較的容易に使えていたのですが、まあ潰されるw



ミカ様の突貫力も余裕で追いつかれ、カシッチの切り替えしにもギリギリで脚が伸び、伝家の宝刀戦術ドウグラスは余裕で跳ね飛ばされ…なんやこいつら…






◆異次元②-寿人さんカズさんが効きすぎて泣く




その中で輝きを放っていたのが前線の寿人さんと最後尾のカズさん。寿人さんが猛然としたプレスバックで守備のスイッチを入れるとカズ様が仕留め、奪い際には間延びしている中盤のスペースで起点となり広島の攻撃を成立させていきます。ささしょの猛烈な突破からの決定機こそ外してしまいましたが、確実に広島の態勢を立て直していきました。



ビルドアップが安定して茶島がギャップを使って仕掛けることができるようになってくると、人数をかけた攻撃が可能となり、最後の局面ではバコバコと潰されていってフィニッシュまではいけないのですが、攻撃も守備も、アジャストできてきました。茶島のトラップのうまさで大柄なアフリカンたちが飛び込みを躊躇してパスコースが生まれるの、めちゃくちゃ気持ちよかった。




これも序盤で我慢した賜物よ…後半勝負だ…というところで得た初めてのCKでなんとなんとのニアすらしから鮮やかな先制。インタビューによるとスカウティング通りだったそうで、画面で見えた以上に広島がプラン通りに進めていた試合だった…ということかもしれません。






◆異次元③-サンフレッチェが心強すぎて泣く




後半早々にFWを次々投入して、最終的には中盤の選手とSBの選手もFWにして突っ込めという形になったマゼンベに対し、広島はそれによって前半以上に崩れた守備のラインのギャップを丹念に突いていくことで前半以上の優勢を得ていきました。


ボールが回りすっかり自信をつけた選手たちは躍動し、面白いようにボールがつながり、そのチャンスをドヤグラス様が外し続け…w(さすがにここまでのシーズンで頼りすぎて疲労が色濃いか) それでも再びのCKから千葉ちゃんが加点しフラグすら感じさせぬ試合運びを見せると、いつもの戦術浅野…は1対1で潰されてアレでしたが、冷静に周りを使って攻勢を引き継ぎます。


すると茶島がカットインシュートを放ちますが、キーパー正面となりカウンター。ダッシュで戻ってヘロヘロになりながらも「おまえのシュートからのカウンターやろがい」とカズ様に背中を押されてなんとか最終ラインでクロスをブロック。
茶島の一連のど根性プレーに目を細めた(憶測)カズ様はささしょと時間をつくり、茶島を飛ばして柏に展開。攻守の切り替えがままならなくなったマゼンベの陣には広大なスペース。それを見逃さず青山にはたくと、青山にはCBクリバリーが迫り、浅野とドウグラスのケアに絞った左SBが空けたスペースに猛然と走るミカ様。そこへ絶妙なボールが飛んできて完全な決定機に。ミカ様の余裕を持ったクロスに浅野が合わせ決定的な3点目。




なにこれ…強すぎる…強すぎて謝謝。。。見事なスコアリングでマゼンベのチーム・スピリットを叩き折り、堂々世界四強に進出しました。Tout Puissant !







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この試合で唯一不満があるとすれば、敵情視察に来ていたRiver Plateを本気にさせてしまったかなというところ。それくらい今の広島の良さが出たゲームでした。



ただ、バイタルエリアで前を向き放題だった割には効果的なパスは青山のロングパスしかなかったので、まだまだこんなものではないです。茶島は3アシストくらい余裕でできてたチャンスを作っていましたが、流れの中ではアシストもゴールもなしなので、まだまだRiverを倒すには心もとない。安心してください、こんなもんじゃないですよ。


この試合でつけた自信が南米王者を打ち砕く楔となるはず。柴崎と野津田を欠き、ドウグラスも息切れ気味という中で茶島が引き続き広島の救世主となるかどうか。River戦でも「これがサンフレッチェクオリティだよ(ドヤァ」できることを信じております。



しっかし、バルサとかいう前にリーベルもアホ程上手いし、熱い。youtube見ただけでもものっそいですね…w どれほどの試合ができるか本当に楽しみ。マゼンベ戦同様とにかく適切なポジションと適切なタックル仕掛けまくって運動量で勝つしかないと思うので、日程がディスアドバンテージすぎますが、泥臭く張り合えれば。。















決勝のチケットが欲しい人生だった。





では。