「椅子に移るために一度立ってください。大丈夫ですか。」
「いやだ、できないから。危ないでしょ。年寄りなんだから。それに、この頃、少し頭が悪くなってね。だから、できると思ってたって失敗したら、いたいでしょ」

若い男性スタッフとのやり取りです
母はこの頃、頭が悪くなったと言っていますが
どちらかといえば冴えているようです この前の往診日に抑肝散の増量をお願いしてから、イライラもちょっと減ったようです

夕食時にも 若い女性スタッフが入居者に対してイライラしているのをすかさず察して、小さい声でつぶやきます
「どうして、おぼんをがちゃがちゃやるのかしら。お皿が痛むでしょうに」
「年寄り相手にイライラしたらだめよね あんな言い方されたら誰だって頭にくるでしょ」


周りをしっかりと観察して 気がついているところ 以前の母です

そして、毎日時間があると 料理の話をしています
材料を買いに行って、何かを作るような気分でいて
今日は大根の人参のなますを作りたいと言ってました

作るだけでなく誰かに食べさせてあげたいようです
母らしいなあ
いつでも 誰かのために 何かをしていた母ですから

穏やかな母をみていると こちらも穏やかになる
よい連鎖です

去年の今頃の苦しかった悩んでいた母の顔
穏やかな母をみていると忘れられそうです




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